2005年5月14日 (土)

競走馬の現実 

私が競走馬に触れ合うことは、人生の中で欠かせないものです
大きな体温に包まれて過ごすひと時は、日常から開放され安心感をもらい、自分を取り戻すことができる大切な時間になっています
でも今回のテ−マには、競走馬を愛するプライヴェ−トな私を持ち込んだ取材で、公平な立場に立ったものではなかったと反省しています
今回の記事は、恥ずかしながら、競走馬の現実を知った自分への反省です

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2005年5月13日 (金)

競走馬の現実 【取材記8回目】 

これからどう取材を進めたらいいのかわからなくなってしまったので、最初から整理します
今までの経緯をご報告しますので、ご意見をお聞かせください

競走馬をいつから経済動物と感じるようになったのか
競馬を知ったのは平成5年
家族の中で誰もギャンブルをやらず、ギャンブルに嫌悪感を持って育った私は、
「生きている馬にお金をかけるなんて」
と競馬に対しても同じ感情を抱いていました

それをくつがえしたのは、トウカイテイオ−の奇跡の復活です
平成4年の有馬記念で惨敗したテイオ−は、1年ぶりにレ−スに出走して勝つのは不可能だと予想家たちは話していたのに、完璧な復活劇を演じました
騎乗していた田原元騎手の号泣を見た時、心から感動して、競馬は人をこんなにも感動させることができるということや、競走馬の陰には、人々のいろいろな想いがあることを知りました
その有馬記念で、テイオ−は再び骨折が判明し、引退を余儀なくされます

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2005年5月12日 (木)

競走馬の現実 【取材記7回目】 

思い切り壁にぶち当たって、身動きが取れなくなっています
昨日得た情報と今日得た情報が食い違っていて、どこへ進んでいいのかわからなくなってしまいました

昨日、中央競馬で活躍できなくなった馬うちの2,545頭(平成15年)が、地方競馬へ行ったと報告しました
その数字は、JRAの中央競馬年鑑に書かれているものですが、書類上の数字であって信憑性がないだろうとも書きました
「書類上の数字である」という情報と「中央競馬と地方競馬の間には食肉業者が入っている」と情報は、確かなところから得た情報です
私はその情報から、中央競馬が地方競馬へ走れなくなった馬を押し付けてはいないかと考え、今日はそれを突き詰めるための取材をしたのです
ところが、多少の誤差があるもののその数字は正しく、競走馬たちは地方競馬へ移っているということが今日判明しました
しかも、中央競馬と地方競馬の間で、競走馬が移動していることは、ずっと昔から築かれている関係だと言うのです

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2005年5月11日 (水)

競走馬の現実 【取材記6回目】 

S_2 競走馬が予後不良になるのは、馬の脚に負担がかかる馬場によるものではないか
そう考えて、運動器疾患によって死んでしまった馬の数を見てみました
JRAが発行している「中央競馬年鑑」から引っ張り出してみると、その数字はものすごく少ない
中央競馬に入厩(登録)できた馬は、とても大切に扱われているという数字で、これに馬場との関係を調べる必要性はないと判断できるほどです
人間で言うならば、一流企業に就職できたということでしょうか
もちろん不幸にも競走中や調教中に怪我をして命を落とす馬もいますが、確立からするとすごく低いもので、「JRAや競馬関係者たちは頑張っている」と拍手を送るべきなのかもしれません

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2005年5月 9日 (月)

競走馬の現実 【取材記5回目】

ゴ−ルデンウィ−クの間、ずっと競走馬のことを考えていました
今日やっと手に入れた膨大な資料の中から、確かな数字をひとつご報告します

私がどうしても欲しいと言うので、JRAの広報センタ−の方が、あちこちの棚から資料を探し出してくださった数字です
それは、競走馬の生産数と競走馬としてスタ−トラインに立てたことを表す登録数の2種類
それらの数字は、年によって増減はあるものの、本や人によってかなりのバラつきがあるので、自分の目で正確な数字を確かめたいとずっと思っていました

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2005年5月 5日 (木)

競走馬の現実 【取材記4回目】

土日に競馬が開催されるJRAに、祝日なんて関係ないと思っていたら大間違いで、しっかりGW中はお休みなのでした
私のあちこちのちっちゃいコネも、
「JRAの総務を通してください」
のひとことで見事玉砕しています

先ずは資料を集めようと試みましたが、競走馬が競走中に『故障』して『予後不良』になった数のデ−タはどこにもありません
「こういうデ−タはありませんか?」
とGWでも営業している施設へ問い合わせても、
「JRAの広報センタ−へ行くと、見せてもらえると思います」
出版社にも電話してみましたが、そういう統計は出していないとうことで、
「もしかしたら、JRAさんの広報センタ−に行けば見せてもらえるかもしれません」
という答えを得ました
競走中に怪我をしてどれだけの馬が死んだかなんてことを知りたいという人はいないのかもしれません

だめもとで行ってみた渋谷のプラザエクウスのライブラリで、興味をそそられる資料を見つけました
「日本中央競馬会40年史」という1冊の本です
昨年JRAは50周年を迎えたので、この中の統計は、全て平成6年までのもの
統計としてはかなり古いものになりますが、競馬歴10年の私にとっては、とても面白いものでした

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2005年5月 3日 (火)

競走馬の現実 【取材記3回目】 

Kodomotogureka 東京競馬場には、現役を引退した馬が10頭います
競馬が開催されている時、この馬たちはどんな仕事をするのか見てきました

競馬開催時の仕事を大きく分けると、人と接することと誘導に分かれます
人と接するのは、お客さんの前に出て、触ってもらう仕事です
誘導は、レ−スに出走する競走馬たちを本馬場へと導いて、レ−スを盛り上げる競馬には欠かせない存在となっています
どちらも現役時代には経験しなかった仕事です

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2005年5月 2日 (月)

競走馬の現実 【取材記2回目】 

Cafemoon ゴ−ルデンウィ−クは、はじまったばかり
約58000人もの入場者のあった土曜日の東京競馬場は、「日本はこんなにも平和なんだ」と平和をどこかへ貯金しておきたいと感じるくらいこどもたちの笑い声があちこちから聞こえていました
夏のようなまぶしい日差しに照らされて熱ったほっぺを冷やしてくれる風が気持ちいい
今週末は、そんないいお天気の中を駆け回っての取材でした
その取材中に遭遇した緑に輝く美しいタ−フでの悲劇を報告します

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2005年4月29日 (金)

競走馬の現実 【取材記1回目】

Zennoroburoi2 満を持して取り組む今回のテ−マは「経済動物」
その中でも、競走馬を取り上げます

SMAPの中居くんが出演する派手なCMが毎日のように放送され、競馬の世界はとても華やかなように見えます
でも、サラブレッドの誕生を「生産」と称すように、競走馬の命は、人間の都合に左右されています
しかも、その都合とは「お金」です
それ故馬たちは、走るために調教を受け、生きるために良い成績を残す努力をさせられているのです

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