2005年4月12日 (火)

クリック募金に見る善意とは? 

インタ−ネット上にある募金ボタンをユ−ザ−がクリックすると、その人に代わって企業や個人が募金をしてくれるクリック募金
スポンサ−がクリックに応じて募金をしてくれるので、ユ−ザ−は画面の前にいながらにして、無料で寄付ができるという画期的なシステムです

はじめにクリック募金に出会った時、とても不思議な感覚になりました
ただクリックをしただけで、社会に貢献できる
通っていた高校で教えられるままに「愛と奉仕」を唱えながら、いろいろな場所で体を使ってボランティア活動に参加した経験のある私にとっては、すばらしいシステムだと思う反面、違和感も感じました
「クリックするだけでボランティア活動をしたと満足してしまっていいものなの?」
クリックすれば援助を必要としている人の元へ募金が届くという素敵なシステムなのに、私の胸に生じたもやもや
それを解消すべく取材をはじめました

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2005年4月11日 (月)

クリック募金に見る善意とは? 【取材記5日目】 

3月25日取材

クリック数や寄付した金額などの情報が、そのHP上には見当たらないクリック募金のペ−ジを見つけました
宗教法人「生長の家」が運営しているペ−ジです
寄付先である「WFP 国連世界食糧計画」へ確認したところ、お金は確かに振込まれています

悪意を持ってクリック募金をはじめる人はいらっしゃらないと思いますが、クリック数がリアルタイムで表示されていないので、その数字が正しいものなのかは確認できません
生長の家さんも、クリックするユ−ザ−も、協賛している企業も、良いことをしているのにも拘わらず、私の胸はなんだかすっきりしないのです

「ここでクリック募金ができます」と、この生長の家さんのペ−ジも、あらゆるHPで紹介されています
全く情報公開をしていないこのペ−ジに何の疑いも抱かずに、他人に紹介し、クリック募金をしようと勧めていいものですか?

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2005年3月24日 (木)

クリック募金に見る善意とは? 【取材記4日目】  

最近、募金と言うと「怪しい」とか「うさんくさい」とかってイメ−ジありませんか?

黄色い拍子木」より

なんだか非常に胡散臭いですが、箱に小銭を投じる人々。

その番組では、募金はあるひとりの黒スーツ、白ベンツの男のところに集まっている事が暴露されていました。

おそらく浄財はこの薄汚い男のポケットに。

引用の中に書かれている光景は、多分テレビで放送されたものなんだと思いますが、実は私、「胡散臭いのは、クリック募金も同じなんじゃないの?」という疑問を持ったので、このテ−マに取り組んだのです
でも、取材を進めて行くうちに、最初に感じていたもやもやや違和感はなくなっています
クリック募金に取り組む方々が、クリックしたことによって何かにつなげて欲しいという信念を持って臨み、そのために大変な努力をなさっていると知りました
取材をしていて感じるのは、人の心です
それを『善意』とひとことで言ってしまうのは簡単過ぎると感じてしまうほど、心を感じるのです
きっと、最初は仕事として取り組んでいたかもしれない
だけど、今は仕事の枠を超えた想いが込められているという気がしています

1回1回に人々の想いが込められているクリック募金だから、「たかがクリック」とは決して思わないでほしい
寄付を受けた支援団体はその責任をどう果たすのか

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2005年3月23日 (水)

クリック募金に見る善意とは? 【取材記3日目】 

クリック募金について考える私には、いつももやもやがくっついて来ました
クリック募金について書かれている個人のブログは山のようにあって、どこを見ても、
「いいことをした」
「善意だ」
「みんなもやってください」
と書かれています

確かに、支援を受けたい人の元へ、私たちに代わって企業が支援をしてくれているのだから、とてもいいことだと思います
だけど、クリックで終っていいの?
ただクリックをしただけで、それで「良いことしたぞぉ♪」と気分を良くしていいのかともやもやしている私はひねくれ者なのでしょうか

もうひとつ引っかかることがあって、クリック募金は、企業にとってはバナ−広告であるということです
結果としては、救いが必要な人の元へ経済的援助が届くから、ものすごく良いことなんだけど、募金という人々の善意が、ビジネスツ−ルとして使われているという現実に、「それってどうなの?」という気分になってしまうんです
すごく機能的なシステムだけに、これからブ−ムの予感がするし、これがどんどん流行ったら、ユ−ザ−はクリックすることで満足し、ボランティア活動に参加する意義を忘れてしまったりしないかしらと不安になったりもするのです

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2005年3月22日 (火)

クリック募金に見る善意とは? 【取材記2日目】

クリック募金を知った時、「なんて便利で機能的で、目からウロコだわ」と思うと同時に、「どうして大企業が、普通に寄付をするのではなく、クリック募金を選択しているのかしら」と不思議に思いました
どこかのブログに書かれていないかと探しまくりましたが、あっちこっちのHPで「クリック募金をしよう!リンクを貼ろう!」と呼びかけていますが、誰も疑問を感じていらっしゃらないようです
「こんな疑問を持つ私が不思議ちゃんなのか?」と不安になっています

ユ−ザ−がクリックした金額を募金する
そして、同じくらいの金額を仲介業者に支払う

どうして寄付ではなく、ユ−ザ−がクリックした数に合わせての寄付をするのか不思議に思いませんか?
仲介業者に支払う分も一緒に寄付したら、支援を受けたい人はもっと助かるんじゃないの?と考えるのが人情ってものだと思うのですけど・・・
クリックしたユ−ザ−に「いいことをしたぞ♪」という気分になってもらうためのクリック募金なのでしょうか
それとも企業のイメ−ジアップを狙った、実は腹黒いシステムなのでしょうか
それとも、私の知らないところで、ものすごく素敵なことが繰り広げられているという実態が、クリック募金にはあるのでしょうか
単純に寄付をするのではなく、クリック募金を選択している企業の本音を知りたいです

明日は、その辺を含めて、クリック募金を行っている企業2社に、クリック募金がもたらしたメリット・デメリットについて聞いてきます
企業の本音を探り出せるようにがんばってきます

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2005年3月21日 (月)

クリック募金に見る善意とは 【取材記1日目】

最近「クリック募金」というものをインタ−ネット上でよく見かけるようになりました

にわかブロガーのボラ★ろぐ 〜浜風版〜 」より

クリックするだけで無料で募金できるサイトがあります。↓とりあえず覗いてみましょう。

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 募金活動と言ってもお金は必要ありません。インターネットを介した新しいボランティアの形であるクリック募金。街頭募金で頻繁に協力できない私たちにも人差し指一本で救えるボランティアがあるのです。大げさかも知れませんが、遠いどこかの誰かのために、クリックするだけでできる募金です。
 企業がクリックした人に代わってNPO団体に1円ずつ寄付をしますので、クリックした人がお金を支払うことはありません。

この引用の文章に付け加えるなら、ユ−ザ−が1クリックすると、企業は広告料の対価として1円を寄付し、もう1円をシステム料としてこのHPを運営している株式会社デイ・エフ・エフという会社に支払っています

企業もイメ−ジアップと広告効果もあり、困った人への支援にもつながるクリック募金
全く新しい形の募金活動が生まれて、わたしたちユ−ザ−は、気軽にそして気楽に募金に参加できるようになりました

ユ−ザ−、企業、NPOなどの募金活動をしている団体、支援を受ける人たち、そして間に入る会社
これら全ての立場の人たちに、クリック募金は、以前と比べてどういうメリットとデメリットをもたらしたのか、いろいろな立場の人にお話を聞いてみようと思います
善意がビジネスとして成り立っている新しい形の募金の現状を知ることで、今後、私たちユ−ザ−はどう係わっていけばいいのか考えてみたいのです

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