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2006年4月24日 (月)

松永英明さんへインタビュー ⑤

R30 :積極的な帰依というのは、宗教的なルールに定められてる以外のことはしないというのだと思うんですよ。で、もう一つは、消極的なと言ったら変だけど、ルールに禁止されていること以外はOKっていう(笑)、そういう信心の仕方もある。仏教徒のつもりである僕自身は、仏教が在家信者向けの戒律で禁止していること以外はなんでもOKという感覚です。松永さんは、自分の中のそういうつまみを今どの辺に回そうとしているのかっていうのを聞いてみたいんですが。

松永 :それは松永として行動しはじめた時点で、かなりゆるい方向に行って、出家者としては普通やんないというところまで実際振り切れてたというかね。だから実際破戒者と言ってもいいんじゃないかというくらいのレベルまでは当然行ってて、それでもう「これはサマナじゃないよな」という自覚が完全に出るぐらいにはなっていた。だから2003年の夏に、教団の経済状況が悪化してきたから、外で働いてくださいと言われて働きはじめたら、もう外に振り切ってしまったという状況で、とにかく仕事を3つ4つ同時進行でやってたりとか、それはそれで一生懸命やってるわけなんで、回りからは止めらんないわけです。「もっと宗教的なこともやらないとまずいよ」と言う人たちもいるんですけど、「はいはい。でもこれ片付けないとだめだから」って感じ。そうしている内に、宗教的な枠組みの中で生きてる感じはなくなっちゃってる。それこそ完全に出家者の中の枠組みとして生きてるというところから、もう完全にふっきれてしまってたというか。

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松永英明さんへインタビュー ④

R30 :実際オウムの危険性みたいなものを批判する人というのも、ほとんど密教の部分のヴァジラヤーナの中のマハームドラーとかの教えがそもそも最大の問題なんだと言っている人たちがいるんだけど、そこはコアなのでという認識ですか。

松永 :というよりも、完全にコアなのは、五仏の法則が、実践されたということになっているということでしょう?

R30 :でもさ、そこは松永さん自身も伝聞なんでしょ?

松永 :だから、五仏の法則が説かれていて、そこで例えば人を殺したとかそういう教えが書かれているから危険だという話があるから、今こういう風に言ってるけれども、実際それに基づいてあの事件が起こったのかというと。

R30 :わかんない。

松永 :わかんない。

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松永英明さんへインタビュー ③

R30 :幾つか人生の岐路みたいなところがあったと思うんだけど、まとめサイトみたいなところにもちょっと書いてあったみたいですけど、一旦脱会しましたと言って、その後で結局戻りますと言った時とか、それなりに名前が売れてきたりとか、チャンスを掴みそうになった瞬間にパっとどっちかと言うと世界観に殉じる方向に自分の身を振られるのは、それはどうしてなのかなって。そっち方が金とかそういうものより大事だというその時々の判断なんですか。それって自分であまり転機だと思っていない?その時割と自然な選択として普通にそういう風にやっていた?

松永 :出家は、かなり大きな転機だと思っていたけれども。だから作家デビューというのよりも今まで思っていた出家願望の方が大きくなったという感じなので。だからすごく悩んでどっちかを取るって感じじゃないんです。

R30 :なるほどね。戻った時もやっぱりそんな感じなんですか。

松永 :戻った時は仕事ですごく行き詰っていたというのもあって、自分は仕事ができないんじゃないかみたいな。取引のあった某出版社は、潰れかけて「執筆料は手形でいいですか」とか言われて、「やべぇ、ここ」みたいな。普通は「何月に振り込みます」で終わるはずが、「手形で・・・」「ちょっと待ってください。もう仕事請けられません」って感じで、逃げたりとか。

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松永英明さんへインタビュー ②

 :私、松永さんの書いたものより先に、いろんな人の手記を読んだんですよ。そしたら、共通点があって、元々依頼心が強くて、思考を止めて何となく入ってしまったとか、行ってみたら信者さんがみんな優しかったのもあって、説得に応じて入ったとか、そういう人の手記が多かったんですね。でもさっき、そういう人の方が逆に少ないっておっしゃってましたよね?

松永 :自分の心の中で依頼心だとかいうものはあるかもしれない。例えば、マインドコントロールという言葉が使えるイメージの土台にあるのは多分、今までになかった考え方を徹底的に叩き込まれるというイメージだろうと思っていて、でもそういうものでもないんじゃないかっていうね。

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松永英明さんへインタビュー ①

4月14日金曜日午後、都内某所で、元オウム信者であったとカミングアウトされた、ブログ「絵文禄ことのは」の松永英明さんへ4時間に及ぶインタビューを行いました。インタビュアーは、私と、佐々木俊尚さん、R30さん、の3人です。
佐々木俊尚さんとR30さんに同行をお願いした理由は、私がある意味当事者となっている内容ですので、一人でインタビューしたのでは公平さに欠けることと、オウム真理教・アーレフを取材するには私に力量が足りないと判断したからです。
現場の雰囲気をできるだけそのままで伝えるため時系列を変えずに掲載しておりますので、内容が飛んだり、前後したりしておりますが、ご了承ください。

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2006年4月13日 (木)

「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」取材用情報交換エントリー

「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」取材の情報提供用エントリーです。
この取材に関係する議論や情報はこちらのコメント欄でお願いいたします。

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2006年4月10日 (月)

「性癖を矯正すれば犯罪は減るの? 【取材記3日目】」についての謝罪

読者の方からご指摘を受けまして、「性癖を矯正すれば犯罪は減るの? 【取材記3日目】」を読み返しました。
当時の自分を振り返ると、ジャーナリズムなんて全く意識もせずに、ただ自分の目で確かめて、感じたことを書こうとだけ考えていました。
しかしながら、あの文章を読んで不快な思いをする方がいらっしゃると今では思います。
読者の方のご指摘に感謝し、「性癖を矯正すれば犯罪は減るの? 【取材記3日目】」は不適切な表現を使っていると思いますので削除させていただきます。
配慮の足りない文章を書いてしまい、申し訳ありませんでした。

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2006年4月 7日 (金)

コメント欄について

今度の騒動では、私が大きなミスを犯したことと、その事実関係を説明したくても様々な理由から説明できないということが原因となり、いろいろなコメントをいただきました。どうしたらいいのかと混乱して、何も出来ないまま、好意で協力していただいた方に実害を与えてしまい、あまりのショックで自分の殻に閉じこもって、全てを投げ出して現実逃避をしてしまいました。その結果が今のコメント欄の閉鎖です。

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2006年4月 6日 (木)

鮫島さんへの回答

トラックバックをいただいております鮫島さんからのご質問にお答えします。
はじめに申し上げて起きますが、取材をはじめた昨年の12月の後半は、師走の忙しい時期であり、世間では姉歯一色というムードということで、企業は多忙なところに加えてデリケートになっているというような状況でした。
他のマスコミからも問い合わせが来ているという社も多数あり、当然、私のような個人が、しかも媒体がブログということで、優先順位は後になります。何度も電話をし、正式な文書としての回答をいただける様お願いをするのが今回の取材の目的だったのですが、私の私的な理由で、それらの作業が中断してしまい、取材を受けてくださった企業へは大変ご迷惑をかけてしまいました。
回答をいただくのが遅れたのは、私の責任によるものだということを読者の方にはご理解していただきたいと思います。

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2006年4月 5日 (水)

デベロッパーへ質問状を~全ての回答

質問状を送っておりましたデベロッパー残り4社から回答が届きましたので、ご報告します。

【 質問の内容 】

  1. 偽造問題発覚後、貴社内で耐震構造の再確認はなさっていますか。
  2. なさっているのでしたら、具体的にどの様な方法で行われているのですか。
  3. 再確認の結果、問題点は見つかりましたか。あればどのようなことかも教えてください。
  4. 問題点があった場合、貴社者内で具体的にどのように是正するのですか。

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サーバー移転完了

サーバー移転完了しました。

JANJAN Blog」さんへ移行するつもりでしたが、全てのエントリー、コメント、トラックバックをインポートすることができませんでしたので、「ココログ」さんのサービスを使うことにしました。

surusuru.com」ドメインでの「Grip Blogは、1週間程度で閉鎖します。

サーバー移転に伴い、メールアドレスも新しくなります。新しいアドレスは、gripblog@mail.goo.ne.jpです。

新しいココログでの「Grip Blog」もかわいがってくださいます様、よろしくお願いします。

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2006年4月 1日 (土)

サーバー移転

ただ今、「JANJAN Blog」へデータ移行作業を行っています。
エントリーの数が多いためスムーズにできず、かなり時間がかかってしまいそうで、移行作業が完了するまではこのままサーバーをお借りします。来週早々には移転が完了する予定です。

新しく「JANJAN Blog」でスタートする『Grip Blog』では取材活動はできませんが、「フレッシュアイVoiceWatch」や別の媒体での取材活動の中で、テーマからは外れているため記事の中には書ききれないことを書くつもりです。取材中のエピソードや、疑問に感じたこと、本題とは違うけど「これも問題だ」と思うことなどを綴ります。

『GripForum』と『Heart-Link』は、サーバーを自分で維持し管理運営することはできないので閉鎖しました。ジャーナリストとしての配慮が足りなかったことが原因で、突然の閉鎖にならざるを得ない状況になってしまい、本当に申し訳ありません。長い間かわいがってくださってありがとうございました。

今後はインターネットだけでなく、ご依頼をいただいた媒体で積極的にお仕事をさせていただこうと考えています。
度々のお願いですが、今まで私に懇意にしてくださった方やこれから私へ協力してくださる方々へあらぬ疑いをかける発言は止めてください。
私が書いた記事や切り口、目線などに関する読者の方のご意見やご感想は、これからも伺いたいと思います。今すぐにコメント欄を開放できるほどの気持ちの整理はまだ出来ていませんが、コメント欄の管理をどう行うかについても前向きに検討していきます。

ジャーナリストとしてまだ2年目の私は、多くの方にご指摘いただいたように未熟です。取材の期限を区切っていたので、事前準備ができなかったことがあったことも認めます。
それを正してくださったのは読者の方で、私の持ってくる情報を元に、読者の方々が問題の本質について議論してくださることを願い、今後も活動を続けて参ります。

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