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2005年7月27日 (水)

反省

最近いろいろな人とお話をして、自分自身に感じることがあります
特に、記者クラブの取材や取材交渉で議論になってしまう時
「取材なのにどうして私は議論をしているのだろう・・・」

記者クラブの取材では、
「記者クラブに入りたいなら、泉さんご自身が人脈を作るなどの努力をして入ってください」
とか、
「どうして記者クラブを作りたいんですか?」
と誤解を招いてしまい、記者クラブの閉鎖性を検証したいだけのことだと説明をするわけです
それが、時に熱くなってしまうんですょ
相手の方は、わざわざ時間を割いてくださってお話をしてくださっているのに、私は何を熱くなっているんだ!だめじゃん・・・

今年の1月、「Grip Blog」をはじめたばかりの頃は、そんなことはありませんでした
相手の言うことを頭の中で噛み砕き理解しようとただただ必死で、「それは違うかも」と思ったって自分の中で抑えることができていたのに・・・
自分で見て聞いて何かを感じれば、当然気持ちは昂ぶるけど、それを理解してくれと相手に押し付けるのは、ジャーナリストとは言えません
私が、自分の考えを誰かに押し付けることに全く意味はなく、取材対象者と議論する必要もない
事実を導き出すことが私の役目であると頭では理解しているものの、読者への期待に応えたいと思う一心で、逆に自分を見失っているのではないかしら・・・と、ふと立ち止まっています
読者の期待に応えたいという気持ちばかりが先行して、私の考えを取材対象者に主張するのは、本末転倒
それでは、そこから何かを導き出すことなんてできるはずありませんよね

実績のある著名なジャーナリストの方にもお会いしていただく機会を持ち、「あんな風になりたいなぁ」と憧れることもあるけれど、私は私じゃないって目が覚めたりもしています
もちろん、取材を申し込む時は「フリージャーナリストの泉 あいです」と張り切って言いますけど、それは、自覚を持って取材し、取材記を書く自覚を持つためのこと
決して傲慢になるための肩書きではないんですょ(自分へ言っている)
私は、無理にプロ意識を持とうとしてるんじゃない?そしてそれが自分を辛くしているんじゃない?って気づきました
取材で質問が上手にで出来なかったり、取材したことを読者に伝える文章が書けなかったり、このところ凹む日が多かったけど、それもこれも私じゃない
自分ができないことでいじけるんじゃなくて、先ずは受け止めて、出来ないなりにも自分のできる範囲内で努力をして行くことの方がよっぽど潔い
良い意味で開き直っちゃえ♪

OLの視点を忘れずに、ジャーナリストとしての仕事をしたい
と、反省している泉 あい38歳9ヶ月です

<文責/泉 あい>

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コメント

難しくエネルギーがいり、とっても面白そうで大変なお仕事ですね。
あいさんの文章は力強く、いきいきさをとっても感じます。
あいさんらしさをずっと私達に伝えて欲しいです。がんばってください!

投稿: あや助 | 2005年7月29日 (金) 09時39分

あや助さん

大変だけど、いろいろな人に会えるって素敵なことですよね
それを文章にすることには、ものすごいプレッシャーを感じるんですけど、がんばります!!

投稿: ぁぃ | 2005年7月29日 (金) 12時00分

日々元気に活動されている様で、たまにですが覗くのが楽しみです^^。
ジャーナリストとしての あり方 とか、難しい事は解らないのですが、本来のあいさんは、お話相手の気持ちを引き出したり、語らせるのがとてもお上手だと感じてますよ^^。
沢山の壁はあるかと思いますが、自然体で気負わず、、、が一番あいさんらしいかも〜(笑)
これからも、持ち前のガッツと明るさで「らしく」いてくださいね^^v

投稿: なえ | 2005年7月31日 (日) 22時20分

なえさん
目線を変えることは、何事に於いても大切なことなんでしょうけど、一生懸命に取り組んでいればいるほど、そうすることは難しいですね
"3歩進んで2歩下がる"ぐらいの気持ちがちょうどいいのかもしれません
明るくいられるのは、このようなコメントをいただけるからです
ありがとうございます

投稿: ぁぃ | 2005年8月 1日 (月) 18時36分

「フツーのOLの視点」というのは、すごく大事だと思います。それは絶対に忘れてはなりません。ただまあ、この世界は、あっさり言ってしまうと、「情報がすべて」なんですよ。そういった表向きのキレイゴトの裏で、七社会のキャップやサブが、警視庁各部の幹部から接待を受け(当然、支払いは相手側)、その原資がウラ金から捻出されいるのが、実態なんですよ(笑)。そういうファクトをひとつひとつ裏付けを取っていって、オープンにしていかないと、連中にしてみれば、まさに「カエルの面にションベン」でしょう。ご健闘をお祈りします。

投稿: 古川利明 | 2005年8月 2日 (火) 12時26分

古川さん
>そういうファクトをひとつひとつ裏付けを取っていって、オープンにしていかないと、連中にしてみれば、まさに「カエルの面にションベン」でしょう。

精一杯やってみて、どうしても前に進むことができなくなった時は、ずうずうしくご連絡させてください
ご指導いただきたいんです
「フツーのOL」だってやる気になったらここまでできるんだってことを見せたいんです
「どうせこの程度か」と思われるかもしれないけど、自分が納得するところまではやりたい

投稿: ぁぃ | 2005年8月 3日 (水) 01時37分

やってると思いますが、
1.聞くべきことをメモ書きして、そのからあまり外れないようにする。
2.疑問は聞きつつも、メモを取る。
*書くことで、脳内整理ができて冷静になれます。

この二つをしていれば、そうそう議論にはならないんじゃないでしょうかね。

後重要なのが、先入観を持たないこと。
先入観=答えを始めから持っていると、異論に対して議論したくなりますから。

難しいですけどね。

投稿: 横 | 2005年8月 3日 (水) 12時06分

先入観を持っていません!と言えば言うほど、持っているみたいな感じしますよね
意固地にならないようにしなくっちゃです

投稿: ぁぃ | 2005年8月 4日 (木) 00時54分

 某マスコミで記者をやっています。泊まりで暇だったので、某巨大掲示板見てたらここへのリンクが張ってありました。

 すごいガッツに頭が下がります。記者クラブ問題は確かに傍から見るとおかしな部分もあるでしょうが、情けないことですが、マスコミの内部からはなかなか簡単に変えられないと思います。
 私は泉さんとそう年齢は変わらないんですが(少し年上)、こんなに全然違う世界のことをイチから始める精神力はとてもありません。ちょっとパワーをわけてもらった感じですかね。僕も頑張らないといかんな、と思えました。

投稿: しまうま | 2005年8月 4日 (木) 03時37分

自分ではガッツとかパワーとかなんて、持っているとは思ってないんですけどね
どこへ取材に行く時も、だいたいビビってしまうので、足を一歩踏み出すまでに時間がかかることもあります
背中を押してくださるのは読者の方の言葉
最近では、行けば何とかなるもんだとわかってきて、「エイッヤッ!」でやってることもあるんです
年齢は、考えるとぞっとするので、気にしないようにしてます

>ちょっとパワーをわけてもらった感じですかね。僕も頑張らないといかんな、と思えました。

こんな風に言ってもらえるのは、本当にうれしいです
私もいつもいろいろな方から元気をいただいて、それをお伝えしたいと思っていますから

投稿: ぁぃ | 2005年8月 4日 (木) 12時09分

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