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2005年5月14日 (土)

競走馬の現実 

私が競走馬に触れ合うことは、人生の中で欠かせないものです
大きな体温に包まれて過ごすひと時は、日常から開放され安心感をもらい、自分を取り戻すことができる大切な時間になっています
でも今回のテ−マには、競走馬を愛するプライヴェ−トな私を持ち込んだ取材で、公平な立場に立ったものではなかったと反省しています
今回の記事は、恥ずかしながら、競走馬の現実を知った自分への反省です

今回の大きな失敗は、私の決め付けからスタ−トしたことにあったと自らを振り返っています
競走馬が日常的に怪我をし殺されているというイメ−ジを持って、JRAの努力が足りないのではないかと決め付けていたこと
自分の決めつけに気づいたのは「JRA登録馬数と死殺馬数の推移」(取材記6回目)を出した時でした
JRAに登録している馬の数は増加傾向にあるのに、怪我によって殺されている馬の数は、減少している
この事実は、JRAだけではなく、馬主も含めて競走馬を生かそうと動いているという証であると確かに気づいたはずでした
本来なら、この数字を冷静に受け止めて、別の切り口で取材を進めなければならなかったのに、更に存在していない悪いものを突き止めようと必死になっていました

そして、次に見えてきたことは、JRAの登録を抹消した後、多くの馬たちが地方競馬や乗馬として生きているという記録があるということです
しかしながら、それはあくまでも書類上の数字であって、実際には食肉として解体されているという記録との相違
競走馬が経済動物だと頭では理解していながら、食肉という資源になっている現実を私自身が受け入れたくなかったのかもしれません
受け入れられなかった理由は、私自身が競走馬フアンだというところだと思っています

競馬を知る前の私は、日曜日の午後になると必ずテレビで放送される競馬中継を毎週のように疎ましく思っていました
「馬なんてかわいい動物を走らせてお金を賭けるなんてとんでもない
競馬は、なんてひどいギャンブルなんだろう」
と、競馬に対して嫌悪感しか持っていませんでした
でも、トウカイテイオ−を知ってから、私は、競馬を見続けています
「命を懸けて走っているから」
と必死に見続けている私も、競走馬を経済動物として走らせることに加担しているひとりなのです
それに気づき始め混乱した私は、それでもまだ現実を受け入れることなく、競走馬が殺されている現実を誰かのせいにしようと、探し続けたのです

競走馬は競馬のために生産され、馬主に高い値段で買ってもらうためには、生産者は強い馬を作るしかない
そのために近親配合が行われることもビジネスとして当然のこと
その代わり、競走馬として活躍している間は、JRAは最大限の努力をして競走馬たちを守っている
JRAの登録を抹消した馬たちは、ほとんどの場合地方競馬か乗馬としてJRAを送り出されるが、その間に食肉業者が仲介していることも事実で、過剰に生産されている競走馬たちの余生を送らせる方法は、現状としてなかった
これが競走馬の現実であり、責めるべき悪者なんてどこにもいませんでした

競走馬を殺さないようにするためには、競馬を否定するしかありません
でも、競走馬と係わりながら生計を立てている人たちもたくさんいらっしゃる以上、否定することも間違いなのだと考えます

語ることなく死んでいく競走馬たちがいる中で、私は、明日も競走馬に会うために競馬場へ向かいます
取材を終えて、今までと変わったことは、馬たちへの想いだけ
またセンチメンタルだと言われるかもしれないけど、私は、今生きてタ−フを駆けている馬たちの一瞬一瞬を逃さずに見ていたい
ただ、それだけです

今回は、JRAの努力をはじめの段階で知っていれば、別の目線で取材を進められたのではと、事前の情報収集の重要性を学びました
結果的に、関係者の方へはひとりも会うことなく取材を終えることは、とても無念です
取り乱し醜態を晒している私へ、読者の方からいただいたお言葉は、とてもあたたかく心から感謝しています
皆さんから言葉をいただけたので、自分の頭の中を客観視でき、この記事を書くことができました
大好きな競走馬の取材が失敗に終ってしまって、私自身、本当に残念に思いますが、ここで一旦区切らせていただいて、別の機会に別の視点から取り上げてみたいと思います
そのためには、この落ち込みから早く這い上がり、もっともっと力をつけて行きたいと思っています
ただ努力をするのではなく、冷静になることの大切さを今更ながら痛感して恥ずかしいですが、この失敗を糧にできるかどうかは、今度の私次第なので、これ以上見捨てられないよう着実に一つずつのテ−マに取り込んで参ります
一時は、本当に凹んでいた私が、記事として気持ちの整理ができたのは、皆さんのコメントやメ−ルのお陰です
本当に本当にありがとうございました

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コメント

お疲れさまでした。得るものは大きかったと
思いますから、今後の取材に生かされると
良いですね。JRAは、まだまだ努力が足り
ませんよ。ジャニタレ使っている間は認識が
甘いと思ってます。たまには、のどかな地方
競馬でも見る事をお勧めします。ではまた。

投稿: 某S | 2005年5月14日 (土) 19時18分

馬が好きだから、できなかったこと・・
馬が好きだから、できること・・

いつか目にすることができるであろう「落とし込み」の記事
楽しみにしてます!
あいさんならとてもいいものが、きっとできると思う。

投稿: ぼこ。 | 2005年5月14日 (土) 20時28分

お疲れ様です。

馬が好きだから、その気持ちは私も同じなので、気持ちはわかります。
でも、ここで終わりではないですから!
競走馬が走り続ける限り。

頑張ってください!!

投稿: ゆきぞう | 2005年5月14日 (土) 22時56分

某Sさん
地方競馬はのどかなのですか?
ギャンブル場という感じで、こわいおじさまたちがいっぱいなのかと、行ってみたい気はあるんですけど、ビビってます
大井競馬場へ移ったと思っていたレディブライティアが、繁殖に上がっていて、明日の1Rにそのこどもが出走します
パドックで泣かないように気をつけます

JRAは、イメ−ジ作りに必死なのでしょうか
だから、いろいろなタレントを使ってCMするんですかねぇ
話はそれますが、昨年のCMやポスタ−に、お友達のメイショウレグナムがモデルとして出演しました
現役時代には、武豊騎手を背に鋭い差し足で突っ込んで来ていたんです
ずっと背中が痛かったりして元気がなかったんですが、モデルのお仕事をした頃から、とても元気になりました
今では、カメラを向けるとキリっとした表情でこちらを見つめますょ
でも、彼は女性が好きなので、男性は手を出さない方がいいです
もれなく威嚇されます

タレントを使うのは、競馬を知らない女性フアンを作るのに友好的なんでしょうけど、レグナムのように、活躍した馬を使ってもらえるのはうれしいです

投稿: ぁぃ | 2005年5月15日 (日) 00時39分

ぼこ。 さん
私は、自分が思っていたよりもずっと馬が好きなのかもしれません
平日でも馬のことを考えていることが多いです
そのくらい、馬は私に目に見えない何かを与えてくれているのだと思います
現状での方法は何もないけど、競走馬フアンは、馬たちを見続けることができます
私は、現実を知ることができて、今までとは少し違った気持ちで馬たちを見つめると思います
偽善なのかもしれない
でも、「仕方ない」という気持ちで見つめるのと、「私はちゃんと見つめていますよ」というのでは違うと思うんですよね
競馬フアンがそういう気持ちでいなければ、JRAのこれからの努力を知ることができないと思います

投稿: ぁぃ | 2005年5月15日 (日) 00時48分

ゆきぞうさん
そうですね・・・明日も馬たちは命をかけて走ります
落ち込んでいる暇はないですね
明日はゆっくり休んで、また来週から駆け回ります
馬には負けません

投稿: ぁぃ | 2005年5月15日 (日) 01時04分

取材記4回目のコメントはこういう結果で
幕を閉じられたみたいなので、無視しちゃってください(^^;

事前の情報収集の重要性に気づかれたという事なので。いつか再度別の視点でアタックされることを期待しています。

あいさんが取材されたテーマについては
こういう取材にははずせないと思える本、
青木玲さんの「競走馬の文化史」に詳しく書かれています。

私もトウカイテイオーが自分の運命を変える馬
で、それ以来ずっと競馬場に通って競馬を見続けています。

★JRA総研では馬学講座をかつて渋谷のプラザエクウスでやってましたし、
昨年も宇都宮にある栃木支所でやってました。
丁度キングカメハメハの屈腱炎引退が決まったあとで、
「屈腱炎」と「馬の温泉」の講座でした。
今後も開かれる予定ですので、機会があれば参加して、いろいろ疑問をぶつけてみると
いいのではないかと思います。

投稿: ゆうがん | 2005年5月16日 (月) 08時06分

ゆうがんさん
青木玲さんの本、面白そうですね
取材中にどうしてこの本にたどり着かなかったのでしょう・・・
宇都宮の総研では、今月も講座がありますょ
イベントも開かれているようで、一度行ってみたいと思います
会いたい人も働いていらっしゃるので、取材の前にプライベ−トで行きたい機関です

投稿: ぁぃ | 2005年5月16日 (月) 20時56分

しばらく経ってからまとめてみようと思って来たら、完全に出遅れモードですねぇw。
結論が出てしまっているので、一言だけ。

とにかく残念。いったん区切るにしても、もう少し取材を進めてみても良かったのではないかなと。事前の準備が足りなくても、取材をふまえて解った上で掘り下げてみるのが、あいさんのスタイルじゃなかったのかなぁと思いまして。

まあ、決意されたのなら、次に向かっていい記事を書いてください。期待してます。

投稿: こっしー | 2005年5月17日 (火) 01時08分

今更ながら記事を拝見させていただきました。
大変興味深い内容でした。
参考になるか分かりませんが、なるべく早いうちに
牧場で働いてきた中での競走馬の現実
というものを記事にしたいと思います。

投稿: ぎりこ | 2005年5月17日 (火) 08時32分

こっしーさん

そうかもしれません・・・
ただ、私の中に決め付けがあったとわかった瞬間に、このまま取材を進めてはだめだという気がしました
でも、リベンジしますょぉ

投稿: ぁぃ | 2005年5月21日 (土) 17時53分

ぎりこさん
関係者の方なのですね
記事を楽しみにしています

投稿: ぁぃ | 2005年5月21日 (土) 17時54分

 最後まで読ませて頂きまして、これは多くの人に知って頂きたいと思い、TBさせて頂きました。人間と動物……本当に難しい関係です。
 可愛がる一方でそれを食し、それで食する宿命を持った人間という悲しい生き物の姿を考える機縁になりました。
 何かが出来る第一歩にしたいと思います。

投稿: メトちゃん | 2005年12月 3日 (土) 16時36分

メトちゃん さん
ありがとうございます
本当に勝手だなと自分でも思うのですが、私は馬刺しが食べられないんです
スーパーで馬刺しを見かけると売り場で涙が出そうになる
元主人は、鳥が好きな人で、カモが食べられませんでした
私はカモは大好きなので、「おいしいょ」とすすめると泣きながら食べてましたね

話がそれましたが、馬刺し売り場で泣くぐらい競走馬が好きなら、競馬に加担するなってことなんですよね
でも、命がけで走っているのだから、その姿を目に焼き付けるんだとか言い訳してる
そんな自分が許せなくて、競走馬の取材をしましたが、自分で納得してません
いつか別の視点で取材をしたいと思っています

投稿: ぁぃ | 2005年12月 4日 (日) 03時15分

今日、引退馬の記事をサーフィンしててみかけました。もとは、有馬で、サンライズペガサスに勝って欲しかったのに、騎手のしょうもない騎乗によって、あんな素晴らしい陣営の渾身の愛情と執念の結晶が無になり、馬券も無になり(とh言いながら2・3着で予想・・・)馬の種馬生活も左右されるのだと、その後をネットで調べていたところでした。
僕は今会社をやっている29歳の若造ですが、一つ夢がありました。それは、処分犬の救済に関わる大きな素晴らしい仕組みを作りたいなってこと。でも、自分の母が、ナリタブライアンが急死したのをきっかけに競馬が悲しくて嫌いになったときいて、競走馬のその後を調べるうちに、そっちもえらくセンチメンタルに、何か出来ることを探したい、と思うようになり、夢の一つになりました。今は、処分前の生来の盲目のシェルティを貰って家で暮らしながら、改めてその思いは強くなってます。
記事は、事実だけを述べるならば他の人でも事足りると思います。でも、より意味の在る記事とは、その話題に取り組むにあたり、その目的物が自分に何をしてくれ原動力となったか、ということを冷静に伝えることが一番重要だと思います。皆、それを感じ多様に考え、文化は更新されてくのですから。
無論その過程の中には、皆様の言うセンチ面との決別も必要でしょう。しかし、愛情の無い記事はクソ食らえですよ。ほんと。だから、きめ細かな調査分析は勿論なんですけど、基本姿勢として、今抱えられている愛情を元にどんどんチャレンジしていって欲しいです。
食肉と競走馬の食肉化は同じか。これは馬鹿な問いかけです。いかなるものも、経済性を優先するこの社会ではそりゃ同じ。でも、そりゃ屁理屈野郎の正論ですよ。正しくて言い返す術を奪う為の。
全然違う。この世の中の我々が生を感じ幸福を感じ、ヒトであり続ける事は自己の感情の投影=想像力です。これがより深く多様化し豊かになる事が、文化の更新なんですから。競走馬は、ギャンブル面以外にも人々のメンタルな部分を刺激しながら、成り立っている文化なんだから、更新してく為には、そのセンチメンタリズムこそ最も大切なんです。(過激になったら共感は得られないでしょうし危険ですが。)
自分の人生の中で、その一部を投影して擬似的に共に歩んだ幻想を抱いた、その馬の事を少しでも経緯をもって接したい、何かしたあげたいと考えることは、エコひいきでもなんでもない、生のヒトの声だと思いますから。

それが全くない世の中には生きていたいなんて誰も思わないでしょ。愛の無い世界。理屈の世界。つまらない世界。

冷静に分析した中身の厚い熱い記事をどんどん書いていって下さい。

中途半端なあなたの記事も、そこに陥ったそれ自体が又意味を持っていると思います。だから、失敗を恐れないでがんがん走りながらチャレンジして下さい。

期待してます。

どうしようもない現実なんて溢れてますよね。

投稿: daisuke | 2005年12月29日 (木) 13時03分

あ、経緯じゃなくて敬意ね・・・。恥恥

投稿: daisuke | 2005年12月29日 (木) 13時08分

daisukeさんのおっしゃるように、記事を書くのは私自身で必ず私の主観が入るので、取材の経緯や感情を公開することが必要だと思っています。

ただ、この時の取材は反省するところだらけです。
ひとつの事象でも、どういう視点で見るかで、いろいろな結果を出すことができるのに、この時の私は一方向からしか見ることができませんでした。
人としてセンチメンタルになることは当然あるけど、冷静な判断ができなくなってしまうのは、未熟ですよね。

daisukeさんのおっしゃるように、人としての感情をエッセンスとして反映した記事を書けたらいいなと思います。
努力します。
ありがとうございます。

投稿: ぁぃ | 2005年12月30日 (金) 01時29分

あい様、はじめまして!

私もトウカイテイオーで人生が変わってしまった者です。

Gallopで「お疲れ様」コーナーの「乗馬」を信じていた私は、その後、一口愛馬を持つことで、その引退を追いかけるうちに、様々な現実を知ることになりました。

どれほどのサラブレッドやアングロアラブがレースに出ることなく殺処分されているかは、ほとんどが登録以前に起こってしまうから、わからない、というのが真実でしょう。

しかし、競走馬の世界にも犬同様に、ICチップ化の動きがあると聞きました。当歳のうちからチップをいれるのか、入厩の時にチップを入れるのか知りませんが、できれば、当歳の時にチップをいれ、馬匹の戸籍管理ができるようになればよいと思います。

食肉処理の際、チップを回収し、処理されたことを記録として残すべきでしょう。ファーディナンドのように、「たぶん、処理された」というファジーな結論にはうんざりです。ファンもこういった業界全体のファジーさに甘えて、自分が応援していた競走馬を「どこかで生きていると思いたい」と結論づけているのではないでしょうか?

私事で恐縮ですが、ひとつエピソードを。
JRAデビューもシンガリ競争ばかり。このまま放置すれば確実に肉屋に渡るだろうという一口愛馬をひきとることにしました。しかし、彼は、奇跡の頑張りを見せ、ひとつ勝利してしまいます。

本来ならばありがたり「勝利」したことにより、彼には「値段」がつきます。そして、地方競馬の馬主に転売されてゆきました。

ここまでを話すと皆さん、「ドナドナのごとし」と笑って話の腰を折ります。

先ほど、「勝利したことで値段がついた」と書きましたが、未勝利ならば、原則、無償で乗馬の世界に流れます。

私の元愛馬の場合、新しい馬主さんが幸い理解ある方で、引退する時には「必ず声をかけます」というお約束を頂いています。

その彼は、南関東で1月に再デビューする予定です。

「必ず声をかけます」という個人ベースの流通経路になってしまうところが、競走馬達の悲劇だと思います。

あいさん、競走馬の現実において、悪い人など誰もいないのだと思います。競馬が存在する限り、変えられない現実なのです。

ただ、私がこの10年の苦しみの中から得た結論は、馬に乗る事、これが唯一の状況改善につながる道だと思います。

日本の人口に対して乗馬を楽しむ人口は少なすぎると思います。乗馬後進国です。

土地が狭い国だから乗馬は向かない?
しかし、都会には、半分朽ち果てたゴーストタウンのような小さな建物が密集、放置され、その隣に新築のマンションやテナントビルの建築が進みます。

もっと効率よく土地を整理すれば、都会にも隙間ができるはずです。緑化し、イギリスの町の公園のように、馬を放すことだって可能なはずです。できない、と思ったら、何も起こらないのだと思います。

私は競馬と乗馬という二つの文化を有効にブリッジすることで、毎年さらに百頭以上の馬匹に第二の馬生を与えることができると思っています。(乗馬クラブは全国に600軒ほど)

乗馬クラブは、未勝利市場から無料で引き取る元競走馬を調教し、彼らが貴重な労働力となり、経営を支えられています。

ある程度勝利していた馬は、理解ある馬主によって、恣意的に乗馬市場に流されたのでしょう。

しかし、乗馬市場は、原則無償のため、これらは個人ベースで事が進みます。そのため、有望な馬匹であっても、人の目に留まらなければ、処分されてしまうことも多いでしょう。

アイデアとして、JRA引退に際し、乗馬扱いの馬達の中で、有料乗馬候補の素材をもっと流通の表面に載せる仕組みができないか、と考えています。

すなわち、性質が良好(噛む、はねる、蹴るなどの悪癖の有無)、健康状態、人間への信頼度などで、評価して、レベルの高いものを、サークルに広く知らせ、引取り者を募る、というようなものです。乗馬愛好家の中にも、調教して乗りたい、あるいは、応援していて愛着のある馬だから、愛馬として乗りたい、という人も現れるのではないでしょうか?

個人的には、これから元愛馬が地方競馬を引退する際に、私は彼を有料で引き取り、乗馬クラブに預託することになります。JRAでひとつ勝利した馬は、地方競馬引退に際しても「値段」がつくのです。ですから、一般人には、引き取ることが難しくなります。

気がつけば、「競走馬として生まれたけれど、人のために長く役にたって幸せな馬生を送れる馬を育てたい。」それが私の人生のテーマになってしまいました。

次の取材では、是非、元競走馬から乗馬への道、という視点もフォーカスしてみられませんか?

新年早々、長くなり、失礼いたしました。
ますますのご活躍をお祈りしています。

投稿: Rosy | 2006年1月 1日 (日) 04時00分

卒論を書くためにネットで検索していたら、あいさんの取材を見つけました。

私は大学の馬術部員です。私のパートナーは元競走馬です。現在16歳なのでそんなことはいつの話?という感じですが、とても優しい優秀な子です。
3年間コンビを組みましたが、毎年全日本に私を導いてくれ、それ以外の試合でもたくさんの優勝・入賞リボンをとってくれました。私は彼に頭が上がらないです(笑)

私の大学は現在17頭の乗馬を管理していますが、うち13頭が内国産サラです。残りは2頭ずつ国産アングロアラブと豪州産の外馬です。全日本で勝負していくために1.2頭の外馬は常に置いていますが、それ以外は競馬あがりの乗馬が基本です。
正直、学生はお金がありません、だから競馬あがりの値段が安い国産サラを購入するんです。うちにはタダで頂いた馬も数頭います。でもね、タダ馬だから能力がナイなんてことは、全くないんです。
例えばうちのエースは一昨年の全日本で優勝しました。でもタダ馬です!私の馬もタダ馬です。
高額を出したからといって、勝てるわけではないことを私の周りの人たちは知っているから、競馬上がりの安馬を一から調教し直して、高値の馬を負かしていくんです!

120〜130cmくらいの障害の高さなら、競馬あがりの馬たちでも、十分にこなせるだけの能力はもっているんです。
上手く調教すれば、とても良い競技馬になります。
だからさっきも言いましたが、私の周りには、知人の乗馬クラブも含め競馬あがりの乗馬がたくさん活躍しています。

乗馬の大会を見学されてみてはいかがですか?
その時にプログラムを見ると、出場登録した乗馬が一覧になって記載されている場合があります。
結構サラブレッドが多いですよ。乗馬登録する際に馬名を変更している場合が多いですが、彼らは紛れもなくサラなんで、
あいさんがレースで見た馬たちがいるかも知れないです。
彼らは第2の馬生を頑張ってますよ。

投稿: hiro | 2006年1月 4日 (水) 13時27分

Rosyさん
エピソード、ご意見ありがとうございます。

>次の取材では、是非、元競走馬から乗馬への道、という視点もフォーカスしてみられませんか?

「ハルウララ」に人々が熱狂したのは、馬に人の姿を重ねてみていたからじゃないかと思うんです。
競走馬が乗馬になる時の経過も、回りの人の努力や馬自身が人の期待に応える瞬間がありますから、それをドキュメントしたいですね。

投稿: ぁぃ | 2006年1月 4日 (水) 18時44分

hiroさん
乗馬の大会は何度か拝見しています。
どの馬も立派に仕事をこなしていると感心しますが、競走馬として調教された馬は性格的に乗馬に向かないこともあると聞いています。
その時はどうするのかという話になると、なかなか口を開いてくれる人には出会えません。
ほとんどの人が馬に第二の人生を歩ませたいと思っていて、努力もしてくれている。
でも、飽和状態だという現実は否めないんです。

だから、今の状況が最大限努力をした結果なのか、それともまだどこか努力する余地があるのかを取材したいと思います。

投稿: ぁぃ | 2006年1月 4日 (水) 18時54分

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