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2005年5月 9日 (月)

競走馬の現実 【取材記5回目】

ゴ−ルデンウィ−クの間、ずっと競走馬のことを考えていました
今日やっと手に入れた膨大な資料の中から、確かな数字をひとつご報告します

私がどうしても欲しいと言うので、JRAの広報センタ−の方が、あちこちの棚から資料を探し出してくださった数字です
それは、競走馬の生産数と競走馬としてスタ−トラインに立てたことを表す登録数の2種類
それらの数字は、年によって増減はあるものの、本や人によってかなりのバラつきがあるので、自分の目で正確な数字を確かめたいとずっと思っていました

社)日本軽種馬協会が発行している資料によると2002年に生産された馬(現在の3歳馬)は、8,446頭
「競走馬登録馬名簿」から、2005年4月17日現在で、中央競馬に登録している2002年生まれの馬は、3,808頭
「それ以外は、地方競馬へ行ったり、入厩(登録)が遅れていたり、競走馬としての能力がないと見なされ乗馬かそれ以外として生きる道を歩むか、・・・(深く頷く)ですね」
とJRAの方は説明してくださいました

「それ以外」とは4,638頭
調教中の事故で怪我をして命を落としてしまう馬もいるでしょうが、私がどうしても納得できないのは、インブリ−ド(血統の五代前までに同一の祖先をもつ交配)です
奇形が生まれやすいという高いリスクがある近親配合をしてまで、能力の高い競走馬を生産する必要性があるのでしょうか

私は、「広報センタ−のスタッフに質問しても無駄かもしれない」と思いつつ、
「それ以外の中で、インブリ−ドによる奇形は何%くらいいるんですか?」
と質問してみました
答えは、
「ここではわかりません」

膨大なデ−タが詰め込まれている「中央競馬年鑑」という分厚い本にも、そのことには触れられていませんでした
強い馬を生産するためなら、奇形を作ってもいい
そして、奇形なら殺してもいい
私は、4,638頭の詳細が明らかにされていないという点に於いて、競馬は馬優先主義ではないと感じています

明日は、今日もらったデ−タの中から、東西にあるトレ−ニングセンタ−の調教コ−スや各競馬場のレ−スコ−スの改修と「死殺馬」の関係を数字で表わす予定です

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コメント

酷かもしれませんが、このデータは世間に知ってもらうべきと思います。
ぁぃぴょン引き続き頑張ってね!!

投稿: miho | 2005年5月10日 (火) 12時44分

こんな事実、初めて知りました。驚きました。

ところで、私のブログですんごいくっだらないことであいさんの噂をしてしまいました。
ごめんなさい。
ほめたつもりなんですけど。へへへ。

投稿: 美也子 | 2005年5月10日 (火) 17時17分

 生産する側は、インブリードのリスクは十分認識し、少しでも強い馬を作るために努力しています。短絡的かもしれませんが、完全アウトブリードで、別の血脈を作るために海外から繁殖牝馬を持ち込む事は、生産者の中でも一部しか出来ないのが現状です。

 持ち駒と資金の中から、いかにして強い馬を、馬主に購入してもらえる馬を「生産」するのが、生産者の務めです。種付け料、牧場の人件費、飼料と経費が掛かる中で、生産者は、試行錯誤を凝らして種牡馬を選定します。奇形が生まれたら殺せばいい、そう思って馬産に取り組んでいる人は殆どいません。

 また、当歳や2歳で死亡する馬は、全てが奇形ではありません。放牧中の事故、出産時の事故、様々な要因があります。野生動物なので、人間の乳幼児ほど、保護下に置かれて育成されている訳ではありません。放牧中に、柵に突っ込み骨折、他馬と接触して転倒、そこは弱い野生動物は淘汰されていく仕組みに似ているかとも思います。

 あいさんは、競馬は馬優先主義ではないとおっしゃられますが、日本人は、戦後、馬に乗る文化を放棄しました。その中で、競馬を海外から取り入れています。元々は、強い軍用馬を作る目的があったにせよ、近代競馬は、特殊法人として利益を上げることを優先とされています。

 元々、馬となじみが無い国民性の中に、大量の馬を生産すれば、必然的に淘汰されていく現状があるのは仕方が無いかとも思います。諸外国のように騎兵隊が、警護に当たるシーンは日本にあるでしょうか?馬の需要は、競馬オンリーで、役目を終えた馬たちは生命を絶たれてしまう現状は変えようが無いのが現実です。

 誰が悪いのか?どこがおかしいのか?
 追求することは難しい問題です。
 
 何故なら、競馬というシステムは、競走馬の新陳代謝で成り立っている興行だからです。ご存知だと思いますが、秋になれば3歳未勝利馬は、登録を抹消されます。その代わりに2歳の若駒達が大量に入厩します。競走馬を入れ替える事で、興行全体の活性化を図っている訳です。
 
 現状の競馬興行のシステムを変えない限りは、弱い競走馬は、商品として扱われ、価値が無くなれば、廃用となる現実は変えれないかと思います。
 

投稿: 馬吉 | 2005年5月10日 (火) 17時58分

はじめまして。
よく拝見させていただいています。hideといいます。

現在はアウトブリードが主流で、強いインブリードを持つ馬は少なくなったと聞いていたので、少し驚いています。あまり強くないインブリードでも奇形をもった馬がそれなりの確率で産まれてしまうのかな。

馬吉さんがおっしゃるように、近親交配の根っこには競走馬・種牡馬の存在意義と生産者に課せられた「強い馬を作る」という命題が関わってきます。国際基準を作って規制するような大きな動きがない限り、インブリードはなくならないのではないでしょうか。とても残念なことですが。

しかし、JRAや種牡馬協会がアウトブリードを奨励する制度を作ることで、インブリードを持つ馬の数を減らすことはできるかもしれません。
興行利益の再分配の仕組みについては矛盾や制度疲労も指摘されており、変革を求める声も出ています。こちらの方が幾分、理解を得られやすいかもしれません。


競走馬の数が制限されていることについては、登録馬房を増やし、扱える馬の数を増やすことで少しながら緩和できると聞いたことがあります。

ただ、カイバ代を稼げる馬だけが生き残ることに変わりはなく、やはり賞金・補償金制度をを含めてシステムを根本から変える必要があるのかもしれません。


また、情報が公開されていない点も問題ですよね。
その情報を知ることで納得できることがあるかもしれないし、逆に情報を隠すことで「馬産関係者のエゴと情報の隠蔽が競走馬の悲しい現実を補強している」という不必要な疑念を招くこともあるだろうし。

情報の公開という形で誠実な姿勢を示すことがJRAなど各団体に求められていると思います。


宮本厩舎の女将さんがblogを運営なさっています。
参考にURLを置いておきますね。すでにご存知でしたらごめんなさい。
もしかしたらお話が聞けるかもしれません。

しろうと女房の厩舎日記
http://blog.livedoor.jp/yukiko_miyamoto1/

投稿: hide | 2005年5月12日 (木) 00時21分

コメントを返せずにいてごめんなさい
余裕がなくてコメントを書けていませんが、いただいたコメントはひとつひとつ読ませていただいています
決して無視してるんじゃないので許してください
みなさんのコメントを参考にしながら、答えとなる記事を導き出そうとしています
ありがとうございます

投稿: ぁぃ | 2005年5月12日 (木) 00時38分

この記事へのコメントは終了しました。

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