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2005年4月28日 (木)

中国人に問う「あなたは反日ですか?」 

今回の中国での反日デモを最初にテレビで見た時、胸が痛いと思う反面、正直『またか・・・』と思いました
「中国の人たちは、いつまで怒っているのだろう」
半ばうんざりとした気分で眺めていたデモは暴動となり、日本人留学生が殴られたというニュ−スまで聞こえてきました
画面の中の中国の若い人たちは、大きな声で何かを叫び、小泉総理の顔が書かれたものに火をつけています
その表情は怒りに歪んでいるように見えました

戦争が終って60年経った今、戦争を全く知らない世代の人たちが、日本に対してあんなにも怒っていることが信じられず、それだけに余計に恐怖だと感じ、現実として受け入れられないでいました
中国の人はみんなあんなに怒っているの?
デモに参加しない人でも、本当は参加したいと思っているの?
それとも、日本と仲良くしたいと思ってるの?
どうしても自分で確かめたいと思い、今回のテ−マとして取り上げることにしました

はじめにインタビュ−させていただいたのは、上海出身の女性
日本人男性と結婚し帰化なさって、日本人として生きていくことを選んだ方です
上海は、南京大虐殺のあった南京に近い場所にあるということで、南京についても質問してみました
彼女が日本に来たのはもう15年前のことなので、その頃と今では、かなり事情が違うだろうと前置きなさいましたが、現在でも南京から日本へ留学する若者は、中国の他の地域と比較すると極端に少ないそうです
お年寄りにとって、自分の孫が日本へ行くことはどうしても許せないこと
若者自身は日本へ留学したいという気持ちがあっても、祖父母に猛反対されて泣く泣く諦めるというケ−スも少なくないのです
日本では、中国の反日教育が問題だとされますが、もし中国の教育が見直されたとしても、戦争を体験なさった方の心の傷はまだまだ癒されていないのだと感じます
上海出身である彼女の父も
「田舎の部屋が日本人に焼かれた」
と話しています
彼女自身は、そのことについてあまり話したがりませんでしたが、彼女の身近なところでも日本へのしこりが確かにあるのです
でも、それ以上に上海には日本の企業が多く進出し、日本語ができる人材に需要があり、生活するために、日本の嫌な部分は見ないようにしている人々も多いのかもしれません
これが、中国へ留学経験のある友人が話してくれた『割り切り』なのでしょうか

「日本人に嫌なことを言われたことはありませんか?」
「お子さんがいじめられたことはありませんか?」
「本当ですか?私が日本人だからって遠慮しないで話してくださいね」
と何度質問しても、彼女は断固として「ありません」と言いました
それだけではなく「ご近所やこどもの学校の父兄の方と本音で付き合えない」と話し、さみしい表情を見せます
その言葉や表情の中に『日本人になりたい』『日本人に受け入れらたい』という彼女の気持ちが見えました
だから「中国人は日本人のことを悪く思ってない」という彼女の言葉は『中国人を嫌いにならないで』という気持ちの裏返しのように感じるのです

2人目は、29歳男性、天津出身の留学生です
彼は、反日教育と言われる歴史の教科書で学んだ世代
その教科書を私自身も読んだ上でインタビュ−に臨みましたが、彼の口から出る歴史の知識は、教科書通りという印象を受けました
インタビュ−しはじめた時、彼は
「反日教育を受けてない」
とはっきり言いました
私は、具体的に教科書の中に書かれている内容について少しずつ話してみると、
「正直言うと、習った」
と静かに言いました
そして、彼は教科書の中に書かれていることは「事実だから」とも言います
でも、
「それは過去のことで、今の日本人には親切にしてもらっているし、今の日本人が戦争をするなんて思えない
歴史問題について調べてみたら、南京大虐殺で殺されたのは『3万人』と書いてあった(教科書には『30万人』と書いてある)
30万人なんて有り得ない」
とも話します
私は、彼が中国で学んだことと現在の日本人とのギャップの中でジレンマに陥っていると感じます

私自身もこどもの頃、教科書に書かれていることが嘘だなんて思ったことなど一度もなく、教科書というだけで信用して勉強しました
日本語で書かれた中国の歴史の教科書を読んでいる時も、どんどん引き込まれ『へぇ、そんなことがあったんだぁ』と思っている自分に気づいたほどです
彼を擁護するつもりはありませんが、中国は共産主義で、国がマスコミ操作をしていて、情報量に於いては全く日本と違う環境にあるということを念頭に置いて考える必要があると思います

彼と向き合っている時間の中で、私が最も動揺したのは、
「日本人が世界の中で嫌われていると気づいてないと思う」
と私が言った時でした
彼はすぐに、
「えっ、気づいてないの?」
と返してきて、少し笑いました
アジア諸国の人の目には、日本人は傲慢だと映っているのでしょうか

特に小泉総理の靖国神社参拝については、お会いした3人の方全てが疑問なようです
いえ、『疑問』なんて簡単ではなく、『そんなにもショックなの?深刻なの?裏切られたって感じる??』と思ったほど、私の感覚とはかなりのギャップがあります
靖国問題について話している時必ず感じるのは、中国はやられた方、日本がやった方という明確な立場です
明らかに中国の人は日本が『侵略した』と思っています
インタビュ−中の私は『侵略』という言葉を堂々と使いましたが、取材記を書いている時にその表現を使うことは、とても勇気の要ることです
この辺の意識の食い違いが『反日問題』の原点なのでしょう
「一度侵略されたから、また同じことをされるかもしれない
日本のトップが『2度としません』と約束してくれなきゃ信じられない、反省したとは思えない」
侵略された側である中国の方たちがそう考えても自然なことだと、やった側である我々は考えるべきなのだと思います
日本人にとって、これから戦争をはじめることはピンと来ないことであっても、それは私の感覚であって、中国人も同じだとは限らないのです

3人目は、28歳で四川省の成都出身の男性
彼は、3年前に日本人女性と結婚しましたが、ひとりっこなので、いずれは中国へ帰って両親の面倒を看たいという優しい人です

彼は、こどもの頃に学校や博物館で学んだことや、戦争中の日本軍を再現したテレビや映画を見て、それが事実だと信じていました
でも、成長し日本の電気製品や車などを見て触れて、日本の技術はすばらしい、日本人技術者はすばらしいと徐々に考えが変わったと話してくれました
そして、現在では、過去のことにこだわらず、中国と日本が手を結び、お互い経済的に発展するべきだと考えているようです
戦争を知らない若い世代は、携帯電話やビデオカメラの技術、ドラマ、ア−ティストなど日本の文化にとても興味を持っています
でも、靖国問題や魚釣島のことには反発しているというのも現実なのです

このように、3人の方に話を聞いても「あなたは反日ですか?」という問いに対する答えは、はっきりしません
ただ、今回中国国民が自ら起こしたという点で反日デモは、日本人がカッとなるに値するものではなく、重要視すべきものだと考えます(暴動を賛成と言っているのではありません)
その中で日本政府は、日中両国で歴史問題の共同委員会設立を提案しました
中国政府は『検討中』だと答えたようですが、先ず一歩踏み出した日本政府には拍手を送りたい気分です
取材記へコメントをいただいたように、日本が起こした戦争はドイツのように誰かのせいにできるものではありません
私も国民全員が起こした戦争だと考えます
過去の歴史を検証することは、当時のマスコミがどう絡み人々を戦争へと追いやったのかをも、はっきりと知ることができるかもしれません
それは、個人的にものすごく興味のあるところです
戦場や中国でのことは、あの当時ジャ−ナリストもいなければ、当事者もほとんど残っていないので、事実を検証するのはとても困難なことだと思います
だからこそ、中国と日本が思い切りけんか(議論)をすればいいんだって思います

国民という個人レベルでも考えることはあります
閉鎖された情報社会にあった中国の方たちは、インタ−ネットにより、個人で情報を得ることも個人が情報を発信することも可能になりました
日中友好を築けるか築けないかは、日中両国のネットユ−ザ−が鍵を握っているような気がしています

中国人は、日本や日本人を嫌っている人も、好きな人もいる
ただ闇雲に物を投げたりする人ばかりではなく、日本の技術を欲している人も数多くいます
経済的に密接なつながりがあるという現実もあり、その中で今回3人の中国の方が話してくださった言葉は、とても現実的なものという印象を受けました
広い中国の中にあるいろいろな面での格差も知り、「反日だ」「反日ではない」と揺れ動く気持ちこそが現実なのでしょう

また、日本人が中国とどう向き合うのかというだけでなく、アメリカとどう接していくのかというところも、アジアの方は興味があると知りました
私たち日本人は、アメリカ以外の国へも視点を合わせ、興味を持つことからはじめるべきなのかもしれません
「考えが違うから」「力のない国だから」「関係ないから」と拒絶したり無視することを止めない限り、反日感情はいつまでも続いてしまうのでしょう

私は、この取材で、自分がジャ−ナリストである前に日本人であると気づかされたような気がしています


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コメント

>戦場や中国でのことは、あの当時ジャ−ナリストもいなければ、当事者もほとんど残っていないので、事実を検証するのはとても困難なことだと思います

当時の新聞記事やジャーナリストによる取材手記が残されています。
また、当事者による証言や回想録もありますよ。

投稿: ほるほる | 2005年4月28日 (木) 22時42分

きのう(5月5日)泊まったペンションのオーナー夫人は旧満州生まれで、女学校に入るため初めて東京に来て、卒業後はまた旧満州で暮らし、敗戦の翌年に日本へ引き揚げてきたそうです。「満州l国」建国以前は匪賊が馬に乗って攻めてくることもあったそうですが、争いは現地の人同士のことで、日本人に危害がおよぶことはなかったそうです。戦争中でさえ、南満州鉄道の沿線に住んでいた日本人は平穏に暮らしていたとのことです。

ひとくちに日本の侵略、植民地支配といっても、戦中・戦後に外地(朝鮮・台湾などの旧植民地、旧満州を含む中国や周りの占領地域)の実情がどうであったかを知らなければ空論になってしまします。外地暮らしをしていた方がまだたくさんお元気な今こそ、組織的に聞き取り調査を行うことがぜひ必要だと思います。これはまさに国民的な課題です。

投稿: maha-rao | 2005年5月 6日 (金) 12時58分

ジャーナリストは公正中立な立場を守るために自分の意見を挟まない。
っていうのは一般的には正しい態度だ。
しかし、その態度に不勉強が加わると、
取材者が思考停止している以外のなにものでもないよね。

あなたは自分のことをジャーナリストって呼ぶけど、
俺自身はジャーナリストという職業の人を警戒しています。

極端な例で申し訳ないけど、朝日新聞なんてさ、
戦中は戦争イケイケまっしぐらの捏造報道をしておいて、
戦後は180度転換しGHQの注文どおりの「日本は悪いことしたんだ」報道でしょ。
南京事件、従軍慰安婦、竹島、靖国・・・どれも日本=悪としか扱えない。

俺が思うのはこのマスコミの人たちに思考能力がないんじゃないかってこと。
目に見えている部分の情報収集はしている、そりゃ記事にする職業だから当然だけど。
だけど埋もれている真実や歴史というのは熱心に勉強していないんじゃない?
それは冒頭の公正な態度を守ろうとするからっていう姿勢が悪いほうに影響している。

中国や韓国を扱うならば、彼らは国家として反日歴史教育をしている
ことなんて厳然たる事実なんだから、自分用のフィルターを持っていないと真実は見えないよ。
人の証言を鵜呑みにしていたら、東京裁判で事件をでっち上げた連合国と変わらない。

中国に対して、あなたなりの真実を探してこういう取材をしたことは素晴らしいと思う。
でもあなたの考察の文章を読んでると軽いなって思う。
今の日本人が嫌われているか、嫌われていないかの表面しか見ていない感じ。

日中戦争を語る(取材する)なら、世界史を学んでからにしなよ。
「紫禁城の黄昏」を一級史料として読みなよ。
大東亜戦争がどういう戦争だったのか、
そのとき日本が置かれていた立場は、
共産主義革命がどう成立したのか、
文化大革命とはなんだったのか、全部歴史書から学べるよ。

世界史を学ばないから日本を語れない、中国も語れない、
確固とした判断能力がないから、
声をわぁーっと大きく出してるやつらが正しいと思っちゃう、
だから竹島も靖国にも振り回される。
反日デモで問題だけが大きく写っちゃう。

考えろ、考えろ、考えろ。
今ある事象の背景は?そこにいたる経緯は?真実はどこにあるのか。
ジャーナリストは真実を明らかにするんだろ。

反日デモで言えば、
・なぜ日の丸を焼いても警官が止めないのか
・なぜいつも程々のところで政府の意向に沿ってデモがやむのか
何か仕込まれていることに気づくだろ。

投稿: nezmi | 2005年9月 3日 (土) 04時03分

 僕はあなたの文章の方が「軽いな」と思いますよ。要するに中国人が嫌いなんでしょ。それに合わせた理由付けをしているだけ。それを人に押しつけようとしてるだけ。人が何かを嫌うのに理由などはありませんから、別に書く必要はないけれど、他人に勉強をしろとか考えろと命じるほどにあなたが博識なのなら、もう少し「記事に対して」建設的なことを書いたらどうですか?

投稿: しまうま | 2005年9月 4日 (日) 03時19分

 はじめまして。

 ニート問題、ネットジャーナリズム・シリーズに続けて、一気呵成に読ませていただきました。

 まず結論ありきではなく、ご自分の疑問に即して生きた徹底的にご自分の眼で見て、調べて、そして考える。その姿勢が素晴らしいと思います。

 僕が見た限りでは、これほど内容の充実した文章を書かれているところはそうはないと思います。あー、これこそジャーナリズムと感心してしまいました。

 とても有意義な試みをされていると思います。がんばってください。

投稿: 寝太郎 | 2005年10月18日 (火) 14時00分

寝太郎 さん
はじめまして
ニートについては、インタビューが全くできませんでしたので、必死に資料を探しました
でも、新しい言葉なので、なかなか資料がなくて・・・
インタビューできない分、分析に力を注ぎました
「Grip Blog」らしいとは言えない結果となったのですが、未だにアクセス数は多いんですょ
それだけ深刻な問題だと考えています

投稿: ぁぃ | 2005年10月21日 (金) 01時51分

とても読み応えのある記事でした。
素晴らしいと思います。

身近な人にもいろんな意見を持つ人がいるんだなと改めて感じました。


> 彼と向き合っている時間の中で、私が最も動揺したのは、
> 「日本人が世界の中で嫌われていると気づいてないと思う」
> と私が言った時でした
> 彼はすぐに、
> 「えっ、気づいてないの?」
> と返してきて、少し笑いました
> アジア諸国の人の目には、日本人は傲慢だと映っているのでしょうか

きっと、ぁぃさんは、報道に欠かせない博愛主義的な気質を持った人なんだと思います。
自分だったら、逆に、中国は世界で好かれているのか?どうしてそう思うのかと尋ねていたと思います。

私も、今から数十年以上前、自分がまだ小学生の頃、日本はアジアを見下してるとか、
欧米人に憧れているとかよく新聞やテレビで言われ、小さいなりに良心の呵責を感じていました。

確かに、性質の悪い人には見下す人もいるけど、ほとんどの人はアジアに関心が薄いだけで、必ずしもそうではないと思っていました。
また、テレビで見る欧米人は、目を引くし、日本人とは対照的な造形美を持っていて、かっこいいと思うのは仕方ないとも思いました。
他の国の人は美的感覚が違うのか、それとも、そもそも外国に対して好奇心や憧れを持たなくてもよいのはなぜかなと不思議でした。

その他にも、当時は、漫画を電車で読んでいる日本人は世界の恥だとか、また、ゲームに対しても評価が低かったです。
子供なりに、漫画は面白いし、ゲームも楽しい。「世界の人はそうじゃないの?なんでだろうか?」という思いが強かったです。


でも、大人になって海外旅行をすると、実は、他の国も日本とはそう変わらないんだなと思える機会があり、安心しました。

実際、私が行った国々(以下はカナダ)では、日本人はマナーがよく現地に溶け込んでいて、端から見ても誇らしく感じるときがありました。
一方、驚いたのは海外で日本料理店を経営する韓国人の多さでした。
愛国心が強く、日本文化を敬遠する国民と聞いてたけど・・・。とても驚きました。

博愛主義的な人は以下の私の感想に反感を覚えると思いますが、
自分なら、あれほど民族の誇り、反日を公言するなら、日本料理店はやらないで韓国料理店をやると思いました。
だから、この一見矛盾した姿勢が日本人から見ると理解しづらかった。
もちろん、日本料理店の方が客が入ると分かっていても。


あと、海外(中国や韓国、台湾)でも欧米人信仰は同じで、東洋人は全体的に裕福で見栄えのよい欧米人を憧れていると思いました。
TVやCMでも欧米人がよく出てきました。
だから、なぜあの時代、テレビや新聞は日本だけが欧米信仰をしてるように報道し、日本人に一種の罪悪感を与えてたんだろうか。不思議でした。

ただ、中国や韓国では、欧米人とは違う種類の造形美があるなと感じました。
漢民族には、顔が小さく、手足が長い人が意外と多く、同じ東洋人でも日本人とは大分違うスタイルでした。


漫画やテレビゲームに関しては、言うまでも無く、今や日本のソフトパワーとして認識されています。

子供心に「何でだろう・・・」と感じた部分は、大人になって、納得できる答えが見つかることが多いですね。

だから、その中国の方も、中国で「日本は世界で好かれていない」と聞かされて育ったのではないかとも穿ってみてしまいます。

長文になり、しかも関係のない内容になり、失礼しました。

投稿: 梵天丸 | 2005年10月24日 (月) 03時14分

日本人としての誇りと、歴史上の出来事への罪悪感
その間での葛藤っていうのは、確かに私の中にもあります

西洋人の持つルックスへの劣等感や憧れは、自分が持っていないものなら当然そのような感情を抱くでしょうね
私個人としては、毎晩、
「明日の朝目覚めたら、伊東美咲さんみたいな顔になってますように・・・」
と願うけど、それは日本人としての誇りとか感覚ということより、日常的に見かけているからという理由によるものだと思います

日本の製品はアジアで人気があるようで、政治的な面以外のところでは、反日感情は減少しているのかもしれません
でも、それでは、歴史的なことの根本の解決にはならないという印象を取材をして持ちました
結局、被害者・加害者の立場が明確にある場合、許す瞬間を決めるのは被害者側なんだと思います
私たちは「謝ったでしょ」と言うのではなく、どうすれば納得できるのかを必死で考えていることを伝える、私たちが無関心ではないと伝える
それしかできないような気がします

投稿: ぁぃ | 2005年10月24日 (月) 14時41分

西欧人やアラビア人の要旨は東洋人から見て異質で、目を引くけど、
みんな無意識に異国情緒が好きだと思うので、きっと中国やインドが先進国だったら、憧れてると思います。

> 結局、被害者・加害者の立場が明確にある場合、許す瞬間を決めるのは被害者側なんだと思います
> 私たちは「謝ったでしょ」と言うのではなく、どうすれば納得できるのかを必死で考えていることを伝える、私たちが無関心ではないと伝える
> それしかできないような気がします

取材を通して得られた生の感想ですから、きっと普通の意見の何倍も重みがあると思います。
以下、長い文章ですので、重かったら無視してください。

私が知る限り、中国人は、中国が一度たりとも他国を侵略したことがないことを誇りにします。昔、自分に知識が無いとき、彼の言い分をそのまま信じ、中国は野心がない徳のある国家だと感心して聞いた記憶があります。また、中国人は日本人は好きだが、日本政府は非常によくないとよくいいます。

かつて、筑紫さんのNews23に中国の朱鎔基首相が来て、パネルディスカッションの中で、彼は、日本は一度も(文書の中で)中国に謝罪したことがないと言いました。自分は当時は、なぜ日本は謝罪しないのだろうかと良心の呵責を感じました。

1980年代〜1990年代は、そんな時代でした。

でも、反日暴動がおきてから、日本でも世界でもこのような中国の主張を信じる人は少なくなったと思います。
時代が変わり、欧米マスメディアが世界に向けて、日本は戦後多くの謝罪を繰り返したことを正確に伝え始めたからです。
今まで、日本のメディアが一貫して日本政府の謝罪を軽視し、贖罪意識を煽り立ててきたにも関わらず、
中国では日本政府の謝罪や賠償に準じる援助は中国共産党によって意図的に無視されてきたことが、今や多くの人にも明らかになってきたと思います。

こういう状況を無視して、日本人は過去に誠実に向き合っていないとか、相手が許すまでずっと誠実に努力を続けようと語っても、
ブッダやキリストのような清い心を持ち合わせていない以上、日常生活の中で維持できる考え方にはならないと思います。

日本が平和国家として歩みだした1950年代、中国共産党は開放という名の下に、当時独立国家とも目されていたチベットやウィグル軍事侵攻し、
清朝時代同様、再び鎖の元につなぎとめることに成功しました。
アジア・アフリカの西欧や日本からの独立は気高いけど、中国周辺民族の処遇には批判すら許されないのが現状です。

いつか、中国共産党の支配が緩まり、中国に自由な社会が来れば、中国人自身が戦後の過ちを知る時期が来るでしょう。
そのとき、彼らがどう取り組むのか。
現在のところ、中国の江沢民主席はベトナム訪問時にベトナム侵攻の謝罪を拒否し、
韓国政府はベトナム戦争での苛烈なベトナム人虐殺について未だ口をつぐみ続けています。

実はこの手のインタビューを見るたび、モンゴル人やベトナム人、台湾人が同席した上で、
中国人や韓国人が考える誠実な態度や歴史観を聞いてみたい気持ちでいっぱいです。
テレビはその手の報道を避けるから。

最近は、日本の歴史問題についてバランスの取れた報道するには、第三国の人の意見が欠かせないと思っています。
最近では、処罰を受けた人をいつまでも戦犯として貶めるのは、イスラム教ではしてはならないことだ言うイスラム教徒がいて驚きました。

投稿: 梵天丸 | 2005年10月29日 (土) 21時36分

梵天丸さん
私の友人が、「日本人のおひとよしの美学」について話してました
それを聞いて、アジアの中でも日本人って自己主張をあまりしないのかなと
それっておとなしいとか礼儀正しいってイメージもあるかもしれないけど、自分の意見を持ってないとも言えると思うんですよね
マスコミの言うことをウケウリにしてるだけで、自分の意見を持ってない人って多いのかなと思ってしまう
日本人としてのプライド、韓国人としてのプライドなど、プライドの問題もあると思うけど、それ以前に自分の意見すらはっきり言えないってとこ、もっと考えるべきなのかもしれないと考えました

投稿: ぁぃ | 2005年11月 1日 (火) 15時13分

ぁぃさん

リプライありがとうございます。

確かに、日本人はおとなしいとは思うし、自己主張は少なめかなとは思います。
でも、意見を持ってないとか、マスコミのウケウリしてるとまでは感じる機会はあまりありません。
(身近には、新聞やテレビを見ないで技術専門誌しか読まない人が多いので)

それに、正直、多くの人が既存のマスメディアに対して、物足りなさを感じていると思います。
いろんな人が持っている多様な意見、生の意見を集める力、切り出す力が足りないように思います。

新聞やTVは8割の意見と2割の意見を1対1で紹介しますが、全然読み応えが無いし、
8割の意見の多様性をもっと知りたいのが読者・視聴者の本音だと思います。

BLOGが流行るのもそのためだと思うし、ぁぃさんのレポートが秀逸だと思うのもそのためです。

たまに外食時に色々な新聞を手にとって見ますが、中にはこれが意見だろうかと首をかしげる記事も多いです。
朝日新聞などは他社と差別化する自身のカラーに侵されて、世の中が見えなくなってしまったように思います。
政治や権力のチェックを誤解し、共産主義者や反日活動家、他国の同類のメディアと独自のコミュニティを形成してるように思います。

過去の歴史に関して、日本人や日本政府がこれまで自己主張を避けてきたのも、大局では日本に非があるからだと思っています。

本来、歴史に対して複雑なものは複雑なものとして読み取る姿勢が必要だし、だからこそ何度でも学べる教材になりうるのですが、
世界の多くの国の人も、中国や韓国は、日本を牽制する政治カードにするため、歴史を単純化しすぎてるのではないかと
疑問を感じ始めてるのが現状だと思います。

投稿: 梵天丸 | 2005年11月 3日 (木) 15時50分

>最近では、処罰を受けた人をいつまでも戦犯として貶めるのは、イスラム教ではしてはならないことだ言うイスラム教徒がいて驚きました。

正確な解釈ではないような気がします。
「悔い改めたら」ではないですか。
悔い改めたふりをしてまたやったら、その罪は非常に重いので。

どちらにしろ、シャーリアはノンムスリムには適用してはならないものですから、お気をつけて。

投稿: tyottohitokoto | 2005年11月 3日 (木) 17時44分

> どちらにしろ、シャーリアはノンムスリムには適用してはならないものですから、お気をつけて。

梵天丸さんは、文化の多様性や普遍性を言いたかっただけでは?

投稿: ひょっとこ・セブン | 2005年11月 3日 (木) 19時16分

 昔中国政府が批判しなかったかというと、当時は経済が今に比べると弱かったので、日本の援助等の関係で言いたくても言えなかったというのが本音だと思います。円借款等を止められたくないのは今も変わりません。だから、この事は言わないでしょう。しかし、発言するだけの経済力がついたのは事実だと思います。そのタイミングで中曽根総理の公式参拝があり、火がついたのだと推測します。一旦火がついた物は消えないでしょう。怒り事態は前からあったと思います。
もう一つ考えられるのは、侵略地従軍慰安婦、侵略地らい病患者、靖国問題は、死ぬ前に言い残す事のないようにと思い今頃、ようやく言い始めた事です。この方が正しいかもしれません。
 私の靖国神社のとらえ方は、東条がどんな役割だったかと言うより、とにかく最高責任者だった時期があったので被害者にとってみればヒトラーと変わりないでしょう。どっちが沢山殺したかとか時期は関係ないと思います。
 もし、あなたの身内が皆殺しにあって、犯人国のリーダーが亡くなってある場所にまつられて、そこの管理者が殺戮は正しかったと言っていたらどう思いますか。中には神社に参らないという理由で手足を切断されたと先日報道されたのです。
その神社にその国の後の元首が行ったらどう思いますか。いくら「私人だ」「わが国が悪い事をしたと思う。」「犠牲者の追悼に来ました。」「不戦の誓いに着ました。」と行っても、そもそも、そんな管理者がいる場所自体に納得できませんし。又、そこへ行く事もなおさらです。
 どうして被害者の身になって考えないのかその点が気がかりです。被害者にとって60年は昨日の事のように思い出すものだと思います。
 現状では小泉総理を説得すべきと思います。又、出来なくても国立墓地を建設するしかないと思います。日本人の一部も行けない。外国人も行きにくいのでは問題です。

投稿: HM | 2006年1月 1日 (日) 14時37分

こんにちわ。私は日本人のこと心から嫌いな中国人は少ないと信じます。それは、大学に中国韓国のかけがえのない友人たちが多くいるからです。彼らは私が日本人だからというような〜〜人だからなんだ、、というふうにみません、あくまでもひとりの人間として扱ってくれます。逆に日本人はどうでしょう?私の友達に「昨日中国人の友達とあそんだ」と言うと、「え?中国人?反日だいじょうぶ!?」とか言われます。むかつきます。なんで中国人=反日なんすか!?中国人は13億ですよ。そんななかのなんにんですか?テレビに出てあんなことしてるのは。中国の友人に「にほんきらい?」とつい、私もあの映像をみてきになっていたので、勇気をだして、聞いてみました。彼は言いました。「あれは一部の人だよ。日本好きな人たくさんいるよ!!心配しないで!!」かなり安心しました。嬉しかった。それと同時に、そんな質問を彼にした自分が情けなくなった。マスコミとかは一部がやってることをいかに全てのひとがやってるようにみせておおげさに伝えるのが仕事でしょー。マスコミは問題です。ほんとにみなさんにはなに人だからって理由で人をみないでほしい。世界で一人の人間としてその人をみてください。かけがえのない人です。ひとりひとり。私は大学4年で4年間中国の彼とはまぶだちです。卒論に反日についてかきました。なんか結構調べてまわりにも中国韓国人たくさんいるので生の声もきけます。なにか心配だったら是非メールで質問してください。彼らに聞いてきますから。彼らがあんな変な常識ないひとたちと一緒の扱いを受けるのはいやです。長くなりましたが、いいホームページっすね!!!

投稿: t.a | 2006年1月 9日 (月) 22時26分

t.a さん
こういう考え方はどうでしょう。
マスコミで働く人だって、向き合えばあなた対私です。
私は中国の方ともマスコミで働いている人とも向き合いましたが、みんな同じ人間でしたよ。
政治家だって社長だって、弱いところもあれば葛藤することもあるし、優しさも持っています。

t.a さんが友人を通して問題意識を持ったことは、とても貴重なことだと思います。
そこから何かを見つけ出せたら教えてくださいね。

投稿: ぁぃ | 2006年1月 9日 (月) 23時04分

>彼と向き合っている時間の中で、私が最も動揺したのは、
>「日本人が世界の中で嫌われていると気づいてないと思う」
>と私が言った時でした
>彼はすぐに、
>「えっ、気づいてないの?」
>と返してきて、少し笑いました
>アジア諸国の人の目には、日本人は傲慢だと映っているのでしょうか

はじめまして。
私は小さい頃に海外の人と接する機会がありましたけど、そこまで日本人が嫌われてるというのは感じませんでした。

むしろ「いいように利用されてる」という感じるときが多々。
知り合いの中国の人にもよくしてもらったことがありますし、「日本人=嫌悪する人種」という感触はあまりありません。
(そういうところに出向かなかったというのもあると思います。)

日本人は今、世界で嫌われてるのでしょうか。
嫌われてるというより、軽視されている感は昔から多いに感じますが。

投稿: どーも | 2006年1月30日 (月) 11時33分

どーもさん
生の声を聞かせてくださってありがとうございます。
日本人が、海外で実際に嫌われているのかどうか、今の私にはわからないので、実体験のある方からのご意見をいただけることは、とてもありがたいです。

大切なのは、「どこの国の人」ということではなく「どの人」であると思っています。

投稿: ぁぃ | 2006年2月 5日 (日) 23時03分

私は多くの国を旅した日本人ですが日本て嫌われているという印象は受けませんでしたむしろ好かれているのに驚きました。ウイグル自治区の人達から面と向かって大好きといわれました。日本は漢民族を懲らしめたからだそうです。。中国人は世界中から嫌われていたしそれは仕方ないと旅行中気付いた。世界大戦だって国が違えば評価が変わるのは当然、あのアメリカに立ち向かっていった国として日本の評価は高いです。それに引き換え中国は弱い者虐め。まっこんな事書くとバッシングされますけどね。日本が悪いとしておけばインテリと評価されるおかしな国ですから、日本は、私も旅立つ前はそうだった、今は中国人は世界中から嫌われている、それは仕方ない、日本だけですよ、彼らが何をしても私達が悪いから・・・なんて反省してるのは

投稿: まんぼ | 2006年2月16日 (木) 17時16分

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