中国人に問う「あなたは反日ですか？」 【取材記7回目】

今の私なりの答えとして記事を書く前に、中国へ留学経験のある友人から送られてきたメ−ルを紹介します
彼女は、2度の短期留学と、1年半の留学を1度、合わせて3度の留学経験があります

最初は10年前、場所は南京です
彼女は、過去のことは何も知らないまま行ったので、ショックなこともあったけど、思い出は楽しいことばかりだと言います
タクシ−に乗ると、必ず「日本人か？」と聞かれて歴史の話をされをされたそうですが、中国語が充分ではなかった彼女は、それほど嫌な想いはせずに済みました

次の短期留学は北京でした
その時のことを彼女は『北京だったので、あまり反日を感じることもなく帰国しましたよ。 』と書いています

1年半の間留学したのも北京
この留学で、いろいろな国から来ている留学生や中国人の学生と話し、いろいろな場所へ行っています
「北京で出会った中国人の友人のほとんどは、日本語を勉強していたから、日本人である私と仲良くしてくれたのかもしれません」
と彼女は当時を振り返り、中国人の友人のことを彼女は「割り切っていると感じた」と書いています
日本語を学ぶのは、食べていくために必要なことで、そのために割り切りが必要
私は、改めて中国人の心の中にある反日感情の根深さを知り、やりきれない想いです

重苦しい気分でメ−ルを読み進むと、止めを刺されるような文章がそこにありました
日本人である私の友人と仲良くなった韓国人、そして南方出身の中国人の学生
その3人で話したことを引用します

中国へ留学経験のある友人からのメ−ル

それこそ、歴史や戦争についてかなり追求してきて、中国人の愛国心の熱さや過去に日本人がどれだけ酷いことを中国にしてきたかとか、熱く語っていました。
私自身、本当に歴史が苦手で、勉強不足だったので、どうしたもんだか本当に困りましたよ。
でも、そのとき、韓国人の友達が止めに入ってくれたんです。
「そんな話聞きたくない」みたいな事を言ってくれました。
私は感動しましたよ。やっぱり友達ってありがたいなって思いました。
困っている私を見かねて助けてくれたんだとばっかり思っていたら、
「そんな話聞きたくない。韓国はもっとひどい目にあったんだ」
ですって・・・。おいおい・・・。

何もしていない普通の日本人が、留学先で友人と会話した中での出来事で、それは特別な時間ではないという点が逆に衝撃です

でも、次に送られてきた彼女からのメ−ルには、中国の内陸部での衝撃的な日常が書かれていました
先ず「同じ中国でも、北と南によって日本に対する考え方が違うの？」という私の問いかけに、彼女は、「北と南というより、内陸と海岸沿いで考え方が違う」と答えてくれました
内陸のほうでは近代化は進んでいないので、情報もあまり入らず、人々の考え方がまだ古いままなのかもしれないと彼女は考えています
北京も内陸にありますが、首都なのでかなり進んでいるようです
はじめにくれたメ−ルの中で『北京だったので』と書かれていたのは、そういうことかと納得しました

そして、留学中に訪れた地域で見たことについて書いてくれました

中国へ留学経験のある友人からのメ−ル

内陸の都市は本当に田舎で、信じられない生活でした。
今ではましになっているでしょうが、私が旅行したときは、大同という街では、農家の人たちは竪穴式住居に住んでいて、水はどうしているのかなって思いましたし、
落陽という町は、トイレが河の上に設置されていて、水洗風（？）でしたが、河は強烈な臭いでした。
泊まったホテルもすごかったですよ。
そこに泊まったので、私はどこでも生きていける！という自信が持てる街でした。
反日と言いながらも、そういった貧しい街では日本人観光客がお金を落としていってくれます。
平和ボケした日本人を狙って、物乞いをする人が山ほどいます。
ぼろぼろの服装で赤ちゃんを抱っこしてお金をねだりに来るのです。
でも、その赤ちゃん、農家の赤ちゃんでレンタル品なんですよね。
農家は一人っ子政策なんていってられない現実があるので出生届を出してない子供が、たくさんいるのです。
だから赤ちゃんを物乞い業の人にレンタルしてお金を稼いでいるわけです。

たった6、7年前の話です
中国は現在、大きく発展を続けていますが、この数年間で内陸部の生活はどう変わっているのでしょう

身近なところにいる友人が経験したことを知り、頭がぱんぱんになっています