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2005年1月12日 (水)

新潟中越地震に見るマスコミの教訓 【新潟〜取材記3日目】

Yamakosimurayakuba 3日目の課題は2つ
午前中に新陽という場所にある仮設住宅へ行くこと
その後、小千谷へ行く
この2つです

午前中の新陽というのは、大手高校に避難なさっていた方たちの仮設住宅で、天皇陛下や小泉首相が訪問した際に何かあったかもしれないという情報を得たからです

もう一つの小千谷というのは、
元上司が紹介してくれた人に会うためです

ところが、朝になってみると、予想通りの昨日に勝る大雪
とりあえず、交通機関の確認をする為に駅へ向かいます
歩きながら、昨日仮設住宅で会ったおじいちゃんを思い出します
「わしは雪見りゃどんくらい積もるかわかるよ
あ〜今日は1mくらい積もるなとか
こりゃ1m50cmはいくな、とかな」
自慢気に話したおじいちゃん
「今日は結構積もるよ
夜も降る
1m近くはいくな」
という予言は見事に的中

バスのタイヤにはチェーンが巻かれ、
駅の構内や待ち合わせ室には人がいっぱいで、
確認するまでもないという感じ
電車の発車時刻を示す掲示板は、9時の時点で6時代のままです
念のため駅員さんとバス案内所の両方で状況を確認しましたが、どちらのダイヤも大幅に乱れていました
しかも、バスは運転手さんに聞かないとどこまで行けるかわからないと言われ、
「じゃ 行けるとこまで行って、あとは歩くしかない!」
とホテルへ戻ります

Nagaokasiyakushojpg ホテルへの道すがら昨日の取材を振り返り、
先に長岡市役所へ行こうと思いなおします
仮設住宅の場所、山古志村の地区名、避難先
これくらいは予備知識として頭に入れておくべきだったと反省したからです
運良く長岡市役所行きのバスは動いていましたので、大急ぎで飛び乗り本日の取材活動開始!

市役所の受付で詳しいことは建築住宅課だと教えられ、
係りの方に尋ねると、ここでは詳しいことはわからないと、
肩をすくめた外国人ポーズで答えられ、
(ここは笑うトコロなんだろうか・・・)
と、くだらないことで悩みながらガックリ
正面に見える建物が山古志村役場だと聞き、
建物を移動します

山古志村役場のドアには
「山古志村中越大震災対策本部」
と書かれた紙が張ってありました
こんな仰々しい表札は刑事ドラマでしか見たことがない
だけど、これは本物
身が引き締まりました

役所内では皆忙しそうにしています
役所の職員風
ボランティア風
取材スタッフ風
まだまだ震災の事後処理中って感じです
ニュース報道もめっきり少なくなって、
世間では終わった事のような雰囲気の中、
現場はまだまだ被災の真っ只中の様相でギャップを感じました
自分の考えの浅はかさに自己嫌悪に陥ります

って、落ち込んでばかりもいかないので、
気を取り直して、とにかく話をきかなくちゃ!
一人目の女性に声をかけ質問をすると
「そんな事はなかったですよね〜」
と、後ろを振り返り、ちょっといかつい風貌の男性に同意を求めます
その男性がビンゴ!
山古志村村長室付の五十嵐豊さんで、
マスコミの取り仕切り役をしていた方でした
詳しくお話を聞かせてもらえることになって、
先ず
「インターネット上でどのように書かれているかは知りませんが、
本部とマスコミはお互いに協調しましたから、そういうことはないです」
と、きっぱりおっしゃいました

その理由として、避難所の敷地内には、
無断立ち入りを一切禁止していたということです
マスコミ各社が避難所を取材する場合、
先ずは本部に申請を出します
許可されると、次は避難所の受付に申請をします
この時、本部の許可があるかどうかの確認をします
その後で、各個人の合意の下、
取材が出来るという3つの段階を踏むそうです

天皇陛下や小泉首相の訪問で、
「報道陣が殺到したのでは?」
という問いに対して
「あの時だって、事前に総理府から伝えられているわけですから」
と総理府の指示を受けて、
事前にマスコミ各社と打ち合せをしたそうです
加えて
「バス一台しか入れないような所は、
協同取材ということで、
カメラはNHK、記者はどこどこ
というふうにやってますから」

知らなかった事実が、五十嵐さんの口からでてきます
でも、今考え直すと突っ込んで質問する部分が多々あるな〜
反省中です

「お昼ごはんの時の取材はNGだし、
夜も何時以降はだめとか、
いろいろ取り決めがあるんです」
と言われたのに
「その取り決め一覧などが書かれたものがあればいただけませんか」
とは言い出せませんでした
もっとずうずうしくならなきゃダメですよね

「もちろん村に入るのもこちらに届けてもらわないと入れないし、
今の仮設住宅で撮影する時なんかもそうです」
(やばい!私届けてない)
と思った時、
「問題があるとしたら、フリーの人なんじゃないですかね」
と言われました
許可なく取材したとフライデーの名前が挙げられて、その取り決めを知らないフリーの人たちを五十嵐さんは批判なさったが、恥ずかしながらフライデーの記事を私は知りません
にも拘わらず、私は記事の内容がどういうものであったのか五十嵐さんに確認しませんでした
対象となった人がどのような迷惑行為を受けたのかを五十嵐さんがどこまでご存知なのかという疑問も残されたままです
迷惑以前に、取材申請をしなかったこと自体が悪いと言いたいのか
更に、取り決めを知っている人は、それを破ったことがないのかという疑問もぶつけることができませんでした

私もフリーだし、
昨日も勝手に取材してるし、
とドキドキ
五十嵐さんは私の心理を見透かしたのか、
「合意があれば、個人への取材はいいですけどね」
とおっしゃって、私の肩から力が抜けました
やはり、最初にここに来るべきだったと反省です

新陽で取材したいと申し出ると、
「行くのはいいけど、多分何もでないですよ
誰かが勝手に入っているという村からの苦情はあっても、
個人からの苦情は全くありませんからねぇ」

この時、六日市町出身のお友達から送られてきたメールを思い出しました
「僕の考えですけど、地元の人たちも当時はムカついた事もあっただろうけど、
今は気にしてないんじゃないかな?」

要するに持ちつ持たれつなのかな?
山古志村の方へのマスコミの悪質な行為はほんの一部で、
たとえ気分を害することがあったとしても、得るものもあったということで、
プラスマイナスゼロって気持ちなのではないでしょうか

五十嵐さんにお話を聞いて、納得はしたものの、
やはり新陽、小千谷へ行って被災者本人の話も直接聞いてみたいとの気持ちも強くなりました
でも外は大雪・・・
交通機関は完全に麻痺です
目的地へ行く手段が全くありません
現実問題として今日はここまでと諦めホテルへもどりました

貴重な情報をいただいて、
明日の予定をどうするか悩んでいます。
ホテルは今夜までしか取っていません
でも、山古志村の方の話だけでは、偏った情報になってしまうので、
今夜一晩最善の方法を考えてみます

東京に帰ったら、公平の為マスコミ関係者を対象に取材する必要があるとだけ決断して、今日の筆を置きます


各マスコミへの質問状の返事
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コメント

はじめまして。リンクやTBをめぐってたどりつきました。
私は会社の広報担当という立場で、常日頃取材される側から見たマスコミの「おや?」というところを書き綴っています。

私もちょうど、中越地震を直接・間接的に関わっていたものですから、ご挨拶ということでコメントしました。

実は私も1966年生まれのいて座です。ちょっと縁みたいなものを感じまして。

投稿: hiro_f | 2005年1月19日 (水) 22時05分

あいさん、こんにちは。

>私の取材のあまさを痛感しています

>その担当者からマスコミに迷惑をかけられたことなんて全くないと聞きました
>義援金のためにそうおっしゃるのでしょうか・・・
>もしそうだとしたら、私は長岡まで行っておきながら、表面だけしか見て来なかったということになるかもしれません

そんなことないですよ。あいさんは、誰もできなかったことを実践しているのですから、そんなにメゲないでください。
私が思うに、マスコミとガチンコ勝負していたのは長島村長だと思うのです。役場の担当の方は通常、マスコミとのやり取りなどは皆無でしょうから、軌道に乗ってから担当されたと思うのです。
私も聞きかじりの部分があるので、長島村長に直撃取材されるのが、真相を知ることにつながるのではないでしょうか?

投稿: hiro_f | 2005年1月20日 (木) 09時42分

長島村長さんですか
それは絶対お会いたい方ですよね
今は、テレビ局の取材で脳みそがいっぱいになっているのですが、考えてみようと思います
ありがとうございます

ひのえうまですかぁ・・・
お互い大変ですねぇ

投稿: ぁぃ | 2005年1月20日 (木) 13時01分

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